大学教育
出典: Jinkawiki
日本の大学教育
まず、日本の大学の大きな問題点と言えるのが大学全入時代に突入しようとしていることだろう。 一昔前までは、大学に入学せずに、高校を卒業後就職した若者が多くいた。しかし現在、高校を卒業後に就職する人の割合はかなり減っている。 大学を卒業しなければ良い就職はできないという考えが広まっているのもその原因だろう。 そんな日本の大学だが、入るのが難しく、卒業するのは簡単という状態だ。しかし、厳しい入試を乗り越え、見事合格を勝ち取った人だけが大学に入学できるというわけでもない。 偏差値が高い大学になればなるほどそれなりに合格するのは難しいが、大学全体でみると決してそんなことはない。 日本には現在およそ600もの大学がある。そのうち、一般的に偏差値が高いと言われる大学はどれほどあるだろうか。全体の3分の1もないのではないか。 選ばなきゃ大学なんかどこでも入れる、と聞いたことがあるがそのようなことが現実になってしまっているのだ。 そんな状態になってしまっているからこそ、日本の大学教育のレベルの低下も当たり前のように思ってしまう。
全入時代の問題として大きい問題が学生の学力の低下である。
選ばなきゃ大学には入れるこの時代、入試勉強に励む人ももちろんいれば、全くといっていいほど入試勉強をしない人だっている。
頑張って入試勉強をして合格し、入学した人でさえ大学で勉強しなくなってしまい落ちていく人がいる。
高校で勉強しなかった人が大学に入学し、勉強するのだろうか。また、勉強についていけるのだろうか。
もちろん勉強しない人が多い。そうなると、必然的に単位を落としたり、留年、落第といったことになってしまう。
普通に日本が大学教育を続けていたら日本の大学では、留年、落第だらけになっていたかもしれない。
ここで日本は大学の授業のレベルを落とさざるをえなかったのだ。学生がついていけるレベルまで落とし、さらに学生への負荷も減らした。
そうすることで大学教育の低下は避けられない。
これが現状であり、日本の大学の大きな問題だ。
また、奨学金の問題もある。
現在日本では奨学金は返金しなければいけないものという位置づけになっている。
つまり、借金である。
しかし、世界に目を向けると、奨学金は給付制である。
このような状況では家庭状況が厳しい場合、奨学金をつかって大学に行こうとはならない。
家庭状況が厳しい上にさらに借金がくるのだから。
文部科学省で現在改善に向けて動きだしたそうだが、日本の大学で奨学金が給付制になるのはまだまだ先の話である。
外国の大学教育
ここではアメリカの大学をもとに書いていく。
よく言われるのがアメリカの大学はよく勉強するということだ。アメリカには世界のトップレベルの大学が多くあり、アメリカ人以外の国籍の学生も非常に多い。
だからこそ、アメリカの大学を見れば、世界の学生事情がよくわかる。
結論から言えばアメリカの大学生はかなり勉強させられている。膨大な課題、宿題、レポート。それらを終わらすにはまず時間を費やすのが必須。勉強時間は必然的に多くなる。
また、大学の図書館は24時間営業のところが多い。それだけ利用する学生が多いということであろうが、このように学生が勉強に励むことができる環境が整っていることが大きい。
アメリカ社会全体から見て、成績主義の考え方がある。より高いGPAをとることが重要になってくる。就職や卒業にはGPAが必要になってくるからだ。
そうすると、学生はGPAを高くするために必死で勉強することになる。
成績主義と聞くと厳しそうに聞こえる。しかし、本来このような形ではなければいけないのではないか。日本に現在も残っている学歴社会の考え方。
この考えがいかに古く、いかに効果的でないかは社会全体で気づき始めているのではないか。
参考文献
http://diamond.jp/articles/-/24120 ダイヤモンドオンライン
http://diamond.jp/articles/-/74694 ダイヤモンドオンライン なぜ日本の大学は学生に甘い教育しかできないのか
http://blog.livedoor.jp/educationusa/archives/5523656.html アメリカ留学中の先輩の声