PM2.5 3

出典: Jinkawiki

2015年8月5日 (水) 13:30 の版; 最新版を表示
←前の版 | 次の版→

目次

PM2.5の概要

PM2.5とは直径が2.5µmの粒子状物質のことで、ディーゼル自動車の排ガス、石炭・石油を燃料とする工場、発電所家庭暖房から排煙中の粒子である。中国の砂漠地帯からの黄砂や火山灰由来の粒子。


人体・生物への影響

・呼吸器系(気管支喘息、肺がん、肺活量の低下)

・循環器系(心拍数の増加、心拍変動の低下、血圧の上昇、動脈硬化)

・認知機能の低下


中国の大気汚染

・自動車の急速な増加(現在までの半世紀で25倍以上に増加)

・古いディーゼル車の排ガス汚染

・低質なガソリン、軽油の影響(ディーゼル車の燃料の軽油には硫黄が含有されている。硫黄分が多くガソリンの質が悪いことも大気汚染の大きな原因になっている。)

・甘い排ガス基準(自動車の急激な増加に伴い2000年,2004年,2007年,2009年の四段階に分け排ガス規制を交付している。新しい基準は新車に課せられた基準でそれ以前の車は使い続けられているという規制の甘さが目立つ。)

・家庭用暖房、工場、火力発電所の石炭利用(石炭により水銀やフッ素などの有害物質も含まれている)


近隣諸国への対応と中国政府の対応

・中国のPM2.5は、国内にとどまらず近隣諸国の健康にまで悪影響を及ぼしている。しかし一方で、中国からの汚染を防ぐ有効な手段はなく、発生源である中国の対策を待機するというのが現状である。2011年、 中国政府は緊急に日本円で27兆円を投じて2017年 までにPM2.5を25%削減する目標を国策の一つとして掲示した。しかし今の汚染レベルを25%削減したとしても改善の余地が非常に残る。

参考文献

「知っておきたいPM2.5の基礎知識」 出版:日本環境衛生センター 発行年:2013年
「東アジアの環境政策」 編者:森晶寿 出版:昭和堂 発行年:2012年


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成