砂漠化
出典: Jinkawiki
砂漠化とは、森林や草原が砂漠に変化する現象をいう。乾燥帯の移動など気候の変化による砂漠化もあるが、多くは家畜の過放牧や森林の伐採による人為的な行為によって引き起こされたものである。土壌など地表の構造が崩れるなどの原因となることから、植生の復活が困難になる例が多い。
紀元前3500年から紀元前2300年にかけて、ナイル川、チグリス・ユーフラテス川、インダス川、黄河流域にそれぞれ、メソポタミア文明、エジプト文明、インダス文明、中国文明という、いわゆる世界四大文明が現れた。しかし、これらの古代文明の跡地は現在、砂漠となっている。もちろん植物の育たない土地に高度な文明など栄えるはずはない。文明の栄えた初期には、これらの地域には確かに森林が広がり、非常に肥えた土壌を誇っていたのである。しかし、神殿建設や金属精製のために、多くの森林を伐採し、過度な農業活動や灌漑によって養分のない枯れた土地にしてしまった。このような土地では、植物が育たず、やがてその土地の水分は枯れ果て、砂漠となってしまったのである。このように文明の栄えた地域では、今も緑が蘇ることなく、全て砂漠となってしまっている。もちろん、エジプトを除くアフリカ大陸北部のように、これといった文明のないところも沙漠化しているので、北回帰線付近の砂漠化は自然現象だと言うこともできる。しかし現に今、地表面の約4分の1が砂漠となっており(日本の面積の95倍)、さらに毎年約600万ヘクタール(九州ぐらいの大きさ)の割合で砂漠化が広がっているといわれている。砂漠化によって9億人(世界人口の約1/6)の人たちが何らかの影響を受けているとも。このまま砂漠化の進行を放置すれば、地球上にある陸地すべてが確実に砂漠となる。砂漠化を食い止めて、地球を緑化するにはどうすればよいのか。古代文明の二の舞にならないようにするために早急に対策を考えなければならない