ファシズム2

出典: Jinkawiki

2016年7月28日 (木) 15:15 の版; 最新版を表示
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ファシズムの本質

ファシズムが政治の舞台に登場した時、それは全く新しい種類に属する、根本的に新しい要素を持っていた。当時は、広く認識されていなかった。ナチズムとファシズムの方位が極度のナショナリズムであった。ファシズムがそれ以前の独裁権力と区別するのは、大衆政党であったこと、自らの防衛部隊と軍隊を背後にし、権力を独占していたこと、さらに常軌を逸した暴力の行使によってすべての政党を排除したことにある。 この新しい党は、事実上無制限の権力を持ち、追随者の献身的支持を受け、疑似宗教的崇拝の対象となった指導者に率いられていた。党の教義は党員だけでなく、全市民の尊守すべき誓約条項となり、強力なプロパガンダ機構を通じ、絶え間なく伝達された。


ファシズムの教義

ファシズムはなによりもナショナリズムであり、エリート主義(少数派支配)であり、アンチリラベルである。また、ミリタリズムでもあり、ファシストが支配した国が強力な場合は、帝国主義と領土の拡大を弁護する。しかし、ナショナリズムは1914年以前の多くの国に圧倒的な影響力を持っており、その魅力は右翼と中道派に止まらず、エリート主義も新しい発明ではなかった。アンチリベラリズムはカトリック教会と右翼に蔓延している。また、帝国主義の弁護は、保守派にも自由主義者にも社会主義者にも見られた。

ファシズムの文化

ファシズムは唯物論の精神に抵抗するロマン主義者を魅了し、同時に古典的で合理的なフランスの伝統、調和と理性と明晰さへの復帰を弁護するアクション・フランセーズの反ロマン主義精神を鼓舞した。さらに、ファシズムは、近代社会が伝統とヒエラルキー(階層的秩序)と宗教的価値を失っている保守主義者に好まれ、ファシズムを資本主義の打倒のために必要な一段階であると信ずる若い反ブルジョア的反逆者たちの心もとらえていた


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