社会教育2
出典: Jinkawiki
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社会教育とは
社会教育とは、学校以外の場で、青少年及び成人を対象として行われる組織的な教育活動。社会教育法第二条では、この法律において、「社会教育」とは、学校教育法 (昭和二十二年法律第二十六号)又は就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律 (平成十八年法律第七十七号)に基づき、学校の教育課程として行われる教育活動を除き、主として青少年及び成人に対して行われる組織的な教育活動(体育及びレクリエーションの活動を含む。)をいう。
社会教育における学習方法
学習者の人数に注目して二つに分類された。複数の人が集まって行う学習(集合学習)と個人が一人で行う学習(個人学習)に分類される。そのうえ集合学習についてはさらに、講演会や映画会などの「希望者がそのつど自由に参加する集会的性格のもの」(集会学習)と、学級・講座やグループ・サークルなどの「参加者の集合が組織的であって、それ自体が教育的意義をもつ集団的性格のもの」(集団学習)とに分けられる。個人学習についても図書や放送などの「学習メディアを利用して行う学習」と、図書館や博物館などの「施設を利用して行う学習」とに分けられている。しかし、一般には人数に注目されているため、「個人学習」「集会学習」「集団学習」の3つに分類されることが多い。
社会教育でよく言われる「学習課題」
社会教育では、学習者は自らの目的に合わせて何をどのように学習するのか、内容と方法を自己選択して学習を開始する。このとき、学習すべき課題のことを「学習課題」という。学習課題は「要求課題」と「必要課題」の二つに分類される。学習者が自ら学ぶことを希望する顕在的な課題のことを「要求課題」といい、家庭生活や職業生活に基づく課題や趣味的なものなど、「個人の要望」に基づいたテーマが多いとされている。顕在的なニーズに応える学習支援は、学習者からの表面的な支持を得やすく、参加者を多く集めることが可能である。一方の必要課題は学習者自身が要求しているのではないが、学習されることが学習者自身にとっても社会全体にとっても必要と思われる潜在的な課題のことであり、公共的な意味を持つ社会的課題・地域課題・現代的課題や、各人が人生の各時期に達成すべきとされる発達課題などに分類される。人権・男女共同参画社会・高齢化社会・まちづくりなど、どれも社会の存続にとって必要不可欠であり、社会全体で共通に取り組むべき課題である。
社会教育にかかわる施設
有名どころでいうと図書館・博物館・美術館・文学館・科学館・動物園・水族館・植物園・公民館・公文書館などがある。また、これらの制度的な教育施設の他にも、学習塾や予備校、スポーツクラブやボーイスカウト、ガールスカウト、映画館、職場でのセミナー、行政や民間団体の行う市民講座、その他習い事なども広義の社会教育に含めることができる。特に学習塾や予備校については、文部科学省も「もうひとつ別の学校」として位置づけるようになってきている。
参考文献
社会教育の基礎ー転形期の社会教育を考えるー 著者/編集: 鈴木真理 出版社: 学文社