県民性
出典: Jinkawiki
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概要
日本の各地方ごとに,気候や風土,また地域固有の歴史での独自で個性的な文化を築きあげてきたことによって、そこから価値観や気質,風習や暮らしぶりといった地域固有の文化,価値観を県民性という。 また、それぞれの人の性格は生まれ育った土地の風土だけでなく,性別や両親や友人の影響,その後の個人の生活環境なども後天的なものとしても、県民性が形成される。したがって,生まれ育った土地が同じでも、その同じ地域に暮らす人達がみんな、同じ気質ということはいえない。だが,その土地ならではの独特な気質や生活慣習などが県民性としての共通性が存在する。 イメージされる県民性は、その土地の気候や環境が影響していることが多く、雪が降る土地は忍耐深いとか暗いとかはそこの気候のイメージであるし、海に開けた土地に住む人は開放的な性格というのも環境のイメージである。気候や環境から考えられるイメージはそのまま性格に重ねられ、そのままそこの土地の人々の気質として認識される。その土地の歴史の経緯や職業特性も積み重なり、性格または県民性のイメージが形成される。
県民性を形成する条件
県民性は、その土地の風土や人間関係、歴史的背景が関係している。県民性を形成する条件として、歴史的条件、自然的条件、社会的条件の三つがある。
①歴史的条件 歴史的条件とは、それぞれの地域でどんなことが起こったのか、また誰がその地域を治めていたのかによって決まる条件で統治する人や出来事によってそこに住む人々の気質や価値観が変化する。
②自然的条件 自然的条件とは、地理的な特徴や気象条件によって決まる条件で近くに海や川や山があるかないか、年間の平均気温や日照時間だったり、雨や雪の降る回数や量が関係しているため、その土地に住む人々の生業や行動範囲、ライフスタイルが変わってくる。
③社会的条件 社会的条件とは、社会的背景や交通、通信の便の状況によって決まる条件で、どのような産業が盛んなのかといったものでその土地の人々の価値観などが変わってくる。
具体的例
・関東の味付けが濃いという背景と関西の味付けが薄いという背景 まず、関東の味付けが濃いという背景は江戸では徳川家康が江戸幕府を開くまで,主都の京都からは離れた田舎であった。この時代の人々は、関東武士や東国の武士団と呼ばれる人達もいたが,その人たちも普段は農業に従事していたため、江戸の住民のほとんどは農民であった。このように、体を駆使する人々は,塩分の強い食べ物を好む。こうした背景から,関東では濃い味付けとなった。 次に、関西の味付けが薄いという背景は、西の文化圏の中心は京と大阪である。京は8世紀末頃より都として,政治の文化の中心地であった。大阪は商業都市として発展して一大消費地となっていった。こうした土地柄から,ごく自然に料理の味付けは,薄味が主流となった。
参考文献
・県民性の人間学―出身県でわかる人柄の本 (新潮OH!文庫) 祖父江 孝男 ・『県民性の人間学』 祖父江 孝男 http://ueshin.blog60.fc2.com/blog-entry-1088.html ・ 県民性-風土記 http://www2s.biglobe.ne.jp/~kobayasi/cha/kenmin0.htm ・「県民性仕事術」 岩中祥史 2006 中央公論新社
ハンドルネーム みっつ