水質汚染8

出典: Jinkawiki

2018年1月26日 (金) 01:36 の版; 最新版を表示
←前の版 | 次の版→

目次

概要

現在問題となっている水質汚染。これらの原因は私たち人間によるものが大きいと言われています。霞ヶ浦や琵琶湖など日本には至る所に水質汚染している箇所があります。アオコの発生による悪臭など近隣住民にも被害を与えている。日本以外にも中国やフランスなどいろいろな国と地域で水質汚染は問題となっている。特に世界で最も人口の多い中国では長い間、肥料の流出や重金属、未処理の汚水によって水質が悪化していった。2015年の調査によると、中国では地下水の3分の2近く、そして地上水の3分の1が、人間が接触するのに適していない。それらの汚染された水を飲んでいるため中国ではがん村と言われる村人の半数以上ががんになる村が増えたり、年間で90万人の奇形児が産まれている。

原因

水質汚染の主な原因は3つある。1つは生活排水によるものである。生活排水はトイレやお風呂、洗濯からでる排水や台所排水のことを指す。食べ残しや米のとぎ汁など私たちが何気なくやっている行動も水質汚染に繋がっている。2つ目は工業廃棄物である現在は昔と比べて工業廃棄物垂れ流しという事例は法律の規制や下水道の配備によって無くなっているがポリ塩化ビニル、アスベスト、トリクロロエチレンなど工業からでる廃棄物は膨大な量の化学物質が含まれている。医学博士の小林勇氏によると日本の水源は400~500種類の化学物質で汚染されており水道水として状下としても200種類の化学物質は残留してしまう。しかも、そのうつ20種は発がん物資であるため工業廃棄物は人体や水質汚染に悪影響を与えているものである。また工場から流れ出る化学物質は人体に入ることで日本で起こった水俣病やイタイイタイ病、四日市ぜんそくの公害に発展してしまう。3つ目は農業によるものである。水田の除草剤CNPをはじめ、田畑で使われるさまざまな殺虫剤・殺薗剤・除草剤。農薬の空中散布。ゴルフ場に撒かれる農薬。農地の表土流出、化学肥料・有機肥料・畜産廃棄物・ホルモン剤などによって地下水が汚染されている。これは日本だけでなく世界各国で起きている事案である。このように水質汚染の原因は人為的なものが主であることが分かる。

被害

水質汚染の被害としてとても有名なのが水俣病、イタイイタイ病、四日市ぜんそくである。水俣病は熊本県水俣市にあるチッソ水俣工場は、工業排水を水俣湾に排出していたが、これに含まれていたメチル水源が魚介類の食物連鎖によって生物濃縮し、これらの魚介類が汚染されていると知らずに摂取した縁不知海沿岸の熊本県および鹿児島の住民の一部に見られた「メチル水銀中毒症」である。環境汚染の食物連鎖で起きた人類史上最初の病気である。これらの症状は四肢末端の感覚障害、運動失調、求心性視野狭窄、中枢性聴力障害を主要な症状とする中枢神経系の疾患である。またこれ以外の地域で第2水俣病として新潟でも同様の原因による公害が発生している。イタイイタイ病は神通川下流域である富山県婦負郡婦中町において、1910年代から1970年代前半にかけて多発したものである。神通川上流の高原川に三井金属鉱業神岡鉱山亜鉛精錬所から鉱廃水に含まれて排出されたカドミウムに汚染された地域に長年住んでいた人々が汚染された水を利用し作られた米や野菜の摂取やカドミニウムに汚染された水の飲用によるものである。症状は、初期は、多発性近位尿細管機能異常症を示す検査所見で、多尿・頻尿・口渇・多飲・便秘の自覚症状が現れる人もいる。多発性近位細管機能異常症が進行すると、リン酸、重炭酸再吸収低下による症状が出現し、骨量も次第に減少する。このころから立ち上がれない、力が入らないなどの筋力低下が見られるようになる。 さらに進行すると歩行時の下肢骨痛、呼吸時の肋骨痛、上肢・背部・腰部などに運動痛が出現する。最終的には骨の強度が極度に弱くなり、少しでも身体を動かしたり、くしゃみしたり、医師が脈を取るために腕を持ち上げたりするだけで骨折。その段階では身体を動かすことが出来ず、寝たきりとなってしまう。四日市ぜんそくは工場の生産活動で大量の亜硫酸ガスが大気中に排出された結果気管支炎や気管支ぜんそくや咽喉頭炎など呼吸器疾患になる。大気汚染による慢性閉塞性肺疾患であり、息苦しくて、喉が痛み、激しい喘息の発作が起こる。症状がひどいと呼吸困難から死に至る心臓発作や肺がんを併発する場合もある。これら4つの公害が水質汚染を生み出した人体への被害である。対して、水質汚染による被害で人体の他に自然にも影響はある。川や海での水質汚染によって現れるプランクトンの異常発生現象の一つである赤潮。赤潮自体が水質汚染物質というわけではない。赤潮はプランクトンの異常増殖により海や川、湖等が変色する現象である。この現象が起きる要因として水系の富栄養化が挙げられる。プランクトンが増えると海中の酸素が薄くなり魚介類が窒息したり、えらにプランクトンが詰まった事による窒息や藻類の生長を止めてしまうため赤潮は生態系にとって良く無い現象の1つである。赤潮はサンゴの白化にも影響を与えている。サンゴは陸上の森林と同じように酸素を供給する働がある。サンゴの中に共生している褐虫藻が光合成を行いサンゴに栄養と酸素を供給している。つまり赤潮が起きると魚は死ぬ、腐敗臭がする、サンゴが死ぬと良く無い現象が次々と起きてしまうのである。

対策

現在注目されている解決案はEM方法と呼ばれるものである。一般的に水質の浄化は、閉鎖系、解放系を問わず、在来の微生物を活性化させることで水中の汚染物質を分解し、浄化を促進させます。最も広く活用されている浄化法である活性汚泥法は、空気を強制的に送り込むことで微生物を活性化させ、汚染物質の分解を促進する技術であり、生物膜法では、微生物のすみやすい担体を設置することで、微生物を活性化させ、汚染物質の分解を促進させます。近年では、上記の手法に加え、より在来の微生物の活性化を促進することを目的に、特定の栄養源を河川や海に投入する手法も開発されています。 このように、水質の浄化は、在来微生物を活性化することが重要なポイントであり、それぞれの浄化法の違いは、微生物活性化の手法の違いといえる。EM技術を用いた水質浄化法はEM活性液、EM団子を汚染された河川や海などに投入することにより、在来微生物の活性化を行う浄化法です。EM活性液やEM団子中に含まれる有機物は発酵されていることで、自然界の微生物や原生動物等のエサとして活用されやすく、更に様々な代謝物質や生理活性物質が含まれており、より多様な微生物や水生生物が活性化させる事ができる。また、EM団子の投入は、生物親和性の高い有機物の担体をヘドロや、水中に設置することにより、生物膜法と同様の機能を有し、在来微生物の活性化を促して水質の浄化を促進します。 EM技術による水質浄化は、在来微生物の活性化をより安価に効率的に行い、生態系を豊かにし、自浄作用を促進させることで他にも臭い緩和などEM方法により水質汚染を改善する事ができる。

参考文献

http://chikyu-ondanka.com/html/04waterquality.html https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E8%B3%AA%E6%B1%9A%E6%9F%93 エコテクノロジーによる河川・湖沼の水質浄化―持続的な水環境の保全と再生 著島谷 幸宏

ハンドル名 たか


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成