アメリカ同時多発テロ6
出典: Jinkawiki
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アメリカ同時多発テロ
・アメリカ同時多発テロ 9,11とは 2001年9月11日、アルカイーダだと思われる複数の武装集団がアメリカ民間旅客機4機を乗っ取り、そのうち2機がニューヨークの貿易タワーセンター(WTC)の二つのビルに、1機がワシントンDCに隣接するアメリカ国防総省ビル(ペンタゴン)に突入するという自爆テロ事件が発生した。この攻撃は、政府や軍はもちろん、アメリカの一般国人にも大きな衝撃を与え、国の存続すら脅かしかねない反米テロ勢力に対する対応を望む世論が、アメリカ全土で沸き起こった。また、イラク戦争やアフガニスタン紛争の原因一つと言われている。
・アメリカの対応 ブッシュ元大統領は約1ヶ月後の10月7日午後9時にビンラディンとアルカイーダが本拠地とするアフガニスタンに対する全面的な軍事行動を開始した。単発的な行動でなく、ビンラディン一派を国内で匿い続けたアフガニスタンのタリバン政権打倒を視野に置いた全面戦争として実施された。結果、タリバン勢力の本拠地カンダハルも没落して、アフガニスタンにおけるタリバンとアルカイーダの組織的抵抗は事実上粉砕された。だが、最も重要なビンラディン一派の身柄確保または殺害は失敗に終わり、アルカイーダにおけるテロの脅威は根絶されることはなかった。
・アメリカを狙う理由 ビンラディンのような宗教観を持つ人間から見れば、サウジアラビアに進駐したアメリカ軍の戦いなどがイスラム教国から異教徒を排除するという図式において全く同じであり、イスラムの聖地に異教徒の軍隊を受け入れるべきでないと主張されるだろう。だがアメリカはイスラムの行動をイスラムの行動を自由の破壊や、文明社会への挑戦などと曲解してしまう。現地の判断基準を理解せず、欧米式の判断基準かつ自国中心的な考え方で情勢を分析して行動を起こしてしまうことが原因と言える。
参考文献 「歴史で読み解くアメリカの戦争」2004、山崎雅弘、学習研究社
https://ci.nii.ac.jp/els/contents110006608871.pdf?id=ART0008578308