貧困4
出典: Jinkawiki
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貧困とは
「貧困」の定義はひとつではなく、国や機関によって異なる。例えば、世界銀行は「国産貧困ライン(1日1.9ドル未満)」で暮らす人を貧困層と定義している。貧困の捉え方には、必要最低限の生活水準が満たされていない状態の「絶対的貧困」と、ある特定社会の集団の中で大多数の標準に比べて貧しい状態の「相対的貧困」がある。 「持続可能な開発目標(SDGs)」の中では「世界中の、あらゆる形の貧困を終わらせる」ことが17の目標の1つ目として盛り込まれている。「あらゆる形の貧困」とは、経済的な問題だけではなく、教育や就業機会を得られないこと、また、食料や水、病院、住居などの必要な物やサービスがない、あるいは受けられないことが含まれる。
数字で測ることのできない、子どもにとっての「貧困」
経済的な数字で測れなくても子どもにとって「子どもの権利条約」にある権利が守られていない状態や一人一人が持っている可能性が閉ざされてしまっている状態も「あらゆる形の貧困」に含まれる。 子どもたちの健やかな成長には、水、衛生施設、栄養、住居、教育、情報などの基本的な社会サービスを利用できる環境を整えることが不可欠である。 また、近年では絶対的貧困率の改善が見られる一方で、先進国における所得格差が史上最大レベルに拡大している(出典:OECD2015)。また、開発途上国でも、経済成長に伴い、就業機会や人口が都市部に集中し、農村部に依然として貧困が存在している問題も深刻化する傾向が見られる。
貧困撲滅のための総合的なアプローチ
貧困を生み出す原因は、国や地域によって様々で、多くの要因が複雑に絡み合うことによって貧困が生まれる。そのため、貧困を解決する方法も多様であり、政治、社会、経済、環境など総合的な取り組みが必要。 「持続可能な開発目標」では2030年までに「極度の貧困(生きるために必要な食糧すら手に入れられないほどの貧困)」を終わらせることを目指して、経済成長を促し、教育、健康、社会的保護、雇用機会を含む幅広い社会的ニーズを充足する戦略が必要であることが認識されている。貧困層や脆弱層の人々を守り支えるための仕組みとしての「社会的保護」や、貧困層やジェンダーに配慮した開発戦略に基づいた適正な政策的枠組みを設置し、貧困撲滅のための行動への投資拡大を支援すること等が目標のターゲットに設定されている。
参考
HP:[1]
SN