ニーチェ4

出典: Jinkawiki

2018年1月27日 (土) 10:19 の版; 最新版を表示
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本名はフリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ。19世紀に活躍した代表的な実存主義の哲学者で著書には『ツァラトゥストラはかく語り』『力への意志』などがある

ルサンチマン

ルサンチマンは自分の非力を認めず、想像の中でその埋め合わせをすることを指す。『酸っぱい葡萄』の話が代表的な例である。自分の思い通りにならない現実を前にして、心の奥からそれを否定し、無力な自分を慰める。こうした弱い人間をニーチェは比喩として「奴隷」と呼ぶ。その対極に置かれるのが強者(高貴な者)だ。これらを分けるのは自分を肯定しているか否かということである。ニーチェがこのルサンチマンを用いてやろうとしたことはヨーロッパ全土を覆うキリスト教道徳がルサンチマンの産物でしかないことを明らかにするためである。

力への意志

「力への意志」とはこのキリスト教のルサンチマンと対決する中で見出し深めていった概念である。力への意志には①生物の根源的な生存の仕方②その歪曲された姿③そのあるべき姿、の3段構成になっている。

ニヒリズム

神の死とともに人生の目的や価値も見失う状況を指す言葉である。世界に対する否定的な感情。何も信じることのできないデカダンスやぺシミスムの状況。信頼すべき価値基準をなくして茫然とたたずむ状態。これらを「受動的なニヒリズム」。人権や人間性などの神の代替品で根拠を喪失してしまったにもかかわらず、超越的な理念が無批判に信じられていること。これを「逃走するニヒリズム」。すべて無意味であるという認識にくじけることなく、この無意味性に徹する態度。これを「積極的ニヒリズム」と呼ぶ。そしてニヒリズムの徹底の果てに、究極のニヒリズムである「永劫回帰」の思想が語られる。

参考文献 西口徹 編集『だれでもわかるニーチェ』(2000)河出書房新社

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