日本の国境防衛

出典: Jinkawiki

2018年1月27日 (土) 11:59 の版; 最新版を表示
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領土

国の領域には、領土・領海・領空がある。国の領域においては国際法に反しない限り国家の権利が及ぶ。 かつては、先住民が既に居住している地域でも無主地であれば先占の法理によって領土編入ができたが、第二次世界大戦後、それは不法と批判されており、もはや成立しない。 ある土地が日本の領土だと確認する方法は三つある。一つ、古来から日本人が住んでいる土地であることを確認する方法。二つ、住んでいる外国人に交渉して日本の領土を確認する方法。三つ、支配している外国と交渉して日本の領土を確認する方法。以上である。 領土には人が住んでいなくても、海洋資源により重要度が高いところもある。

防衛認識

大陸国家では、中国の万里の長城のような国と国とを隔てるための防衛施設が早くから建設されていた。しかし、日本のような海洋国家にはそのような発想と実態がなかった。古代日本においては、明確な国境概念は生まれなかった。島国国家と言っても様々である。オーストラリアは島というより大陸であり、フィジーなどは大洋に浮かぶ島という条件にある。 これに対して日本は大陸と大陸棚で接した立地条件である。加えて、日本は、おびただしい数の島で構成されている。このことが、「本土防衛」といった日本の特異的な対外認識を生み出した。つまり、本土に攻め込まれたら戦うというもので、こうした防衛思想から、竹島や尖閣諸島、与那国島に対する脅威も、認識されないまま、侵攻されてもそのまま時をすごしてしまう事になった。

諸問題と今後

防衛に関して、様々な問題がある。三海峡、中国の東シナ海の進出、与那国島、中国の領空侵犯、北朝鮮のミサイルなどである。 日本人は今でも、離島も自分の領土であるという認識が少ない。これは、昔からの影響もあるだろう。よって海峡や領空の防衛を高めると共に、国民の認識を高めることが必要だ。 なぜなら、国民の防衛認識は決して高くないからだ。その最たる例が、沖縄の基地問題だ。日本本土の人間は、まるで別の国の問題ととらえている。こうした認識のずれが、今後に大きな問題となるだろう。 今後必要となるのが、国全体で領土認識と防衛認識を高め、北朝鮮問題などで米国に頼らざるをえない現実を克服だ。特に後者は、日本にとって安全保障上の第一義的課題となっている。

参考文献

浦野起央(2014)「地図と年表で見る 日本の領土問題」三和書籍

木村茂光・樋口州男(2012)「史料でたどる日本史事典」東京堂出版

外務省ホームページ http://www.mofa.go.jp/mofaj/


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