トンキン湾事件

出典: Jinkawiki

トンキン湾事件とは、アメリカが本格的にベトナム戦争に介入するきっかけとなった事件である。

1964年の8月2日に、北ベトナム海軍の魚雷艇によるアメリカ海軍の駆逐艦「マドックス」への魚雷攻撃が行われた。 米国に被害は無かったが、連邦議会は事海軍に対して「米軍勢力を攻撃するいかなる勢力も追い払い破壊する命令｣を発した。 それに対して北ベトナム側は、領海を侵し漁船をおびやかしたアメリカ艦を追い出したものだと主張した。 そして8月4日、再び北ベトナムによる魚雷攻撃が報告され、これを口実に北ベトナム沿岸の魚雷艇基地を空襲した。 その後8月7日に、アメリカ議会は実上の宣戦布告となる「トンキン湾決議」を採択し、報復攻撃をするというジョンソン大統領の演説を承認した。

しかし1971年6月、ニューヨーク・タイムズの記者が、ペンタゴン・ペーパーズと呼ばれる機密文書を入手し、トンキン湾事件は本格的にベトナム戦争に介入する口実を得るためのアメリカによるでっちあげであったことを暴露した。 尚、北ベトナムは8月2日の事件は認めていたが、当初から8月4日の事件については否定していた。