コシェル

出典: Jinkawiki

　コシェルとは、ユダヤ教の食物の清浄規定のことで、「相応しい状態」を示す形容詞であり、ユダヤ教戒律に適合したものであることを示す。「イーシュ・コシェル」といえば、律法にかなって非の打ちどころがない人物のことを指す。

コシェルの条件 　コシェルの条件を満たす肉の条件には、反芻する動物であること、ヒヅメが分かれていることが求められる。ラクダ、ウサギ、豚は、コシェルに入らない。牛、ヤギ、シカなどがコシェルに入る。さらに、肉の種類だけでなく、加工過程までもがその対象に入る。スティックナイフで刺すのではなく、決められた場所を切って処理しなければならない。動物に苦痛を与えないためとされている。また、「野外で獣に裂き殺された動物の肉」、「自然に死んだ動物の肉」も、食してはいけないとされている。West　Kosherという米西海岸にある最大のコシェルスーパー では、食肉と乳製品の売り場が分かれている。この理由には、「子を母の乳と一緒に煮てはならない」という聖書の教えがあるという。

日本とコシェルの関わり 　コシェル食品は欧米の富裕層を中心に健康食としても注目されている。日本でも、日本酒メーカーがコシェルに注目をよせており、11年に認証を得た菊水酒造（新潟県）の担当者は「米国では、オーガニック商品を好む消費者がコシェルの認証マークに信頼を寄せている。日本酒がオーガニック市場に参入できる利点もある」と話す。獺祭で有名な旭酒造（山口県）や、東日本大震災の被災地にある南部美人（岩手県）、梵の蔵元の加藤吉平商店（福井県）も認証を受けており、日本酒メーカーの拡大化にコシェルがいい影響を与えている。

参考文献　毎日新聞　Keeping　it Kosher in LA Kosher Corridor:Soul Food

ハンドル名　キンシャサ