ノート:カンクン合意2
出典: Jinkawiki
カンクン合意の成果
メキシコのカンクンで開催されたCOP16は、コペンハーゲンの失敗をどう乗り越えるかが課題であった。 そのCOP16の初日に、日本政府代表団が、「いかなる条件、状況においても、日本が京都議定書の第二約束期間の削減目標を約束することはない。」と発言し、このことが大きな非難を浴びた。カンクンでは、コペンハーゲンで失われた途上国と先進国の間の信頼関係を再構築することが最大の課題であり、議長国のメキシコ政府がこうした雰囲気づくりに努力をしていたにもかかわらず、こうした努力を無にしかねない発言だったからである。 COP16で採択されたカンクン合意は、COP決定とCMP決定とからなっていて、CMP決定には「京都議定書の第2約束期間」の文言が明確に記載され、第1約束期間と第2約束期間との間に空白を生じさせないように、第2約束期間の削減目標を検討するとされた。COP決定では、2 ℃未満目標がCOP決定に初めて書き込まれ、世界の温室効果ガスの排出量をできる限り早くピークアウトすべきとされている。 また、コペンハーゲン合意に基づいて提出された締約国の自主目標が、補助機関会合の情報文書に書き込まれることになった。 COP16の最大の成果は、コペンハーゲンで失われた多国間交渉への信頼を回復させ、途上国と先進国との間の信頼関係を修復したことである。メキシコ政府は徹底して「透明性ある運営」を心がけていた。