フォルケホイスコーレ20
出典: Jinkawiki
概要
フォルケホイスコーレとは、デンマークに150年ほど前にグルントヴィによって構想され、はじまった自由な学校。その言葉は『民衆(国民)の大学』を意味する。17歳以上であれば誰でも学ぶことができる。特色は、試験を拒否し、資格を与えず、全寮制で教師と学生が共同生活をして学び、学期は2か月から最長8か月まであって好きなだけ更新できる。また、カリキュラムは自由で国家の干渉を受けない私立の学校である。
フォルケホイスコーレの運営状況
フォルケホイスコーレは私立の学校であり、基本的には授業料収入と国庫補助金の2本立てで経営されている。管轄は、教育・研究省と成人教育を担当する文化省である。 ①授業料 授業料 18400クローネ(約37万円)
デポジット(寮の敷金)1000クローネ(約2万円)
教材費1000クローネ(約2万円)
合計20400クローネ(約41万円) 月額5100クローネ(約10万2千円)
②国からの補助 国庫補助金は、現在総経費の最高75%まで受けることができ、基本的には、ハード面での維持資金、人件費の半分を国が負担している。 【用途】 (1)学校経営費・維持の援助 (2)教職員の賃金の半額補助 (3)建築費・施設拡充に対する資金の貸付
③組織状況 政府は財政援助を行うが、人事とカリキュラム、授業内容には一切干渉できない。フォルケホイスコーレは、個人の集まり、労組や教会、市民運動団体などの諸団体、自治体などの創立者グループと、学校教職員の代表で集められた理事会で運営され、設立に関与した多くの地域の住民がその構成メンバーになっている。
参考資料
清水満(1993)生のための学校ーデンマークで生まれたフリースクール「フォルケホイスコーレ」の世界ー 信評論