フランスの小学校

出典: Jinkawiki

2018年8月1日 (水) 00:38 の版; 最新版を表示
←前の版 | 次の版→

1. 受け入れ年齢の区切り

小学校は、男女共学であり、無償かつ義務教育であり、6歳から11歳の子どもたちを受け入れている。その大部分は、すでに保育学校または小学校に付置された幼児級もしくは幼児班に通っている。

2. その役割

1989年7月10日付の教育基本法の付属報告書の文言によれば、次のようになっている。「小学校は、読み・書き・計算の基礎の学習をすることを、その基本目標とする。小学校は子どもに対して、現代社会の時間・空間・物についての認識、および自分の身体についての自覚を広げさせていく。外国語への入門教育は、生徒に世界に目を開かせることに寄与する。」

3. 教育方法上の組織

(すべての学年を合わせても) 1つか2つの学級しかない田舎の小さな学校から、15ないし20学級にも達する都市部の学校に至るまで、小学校教育の進め方は伝統的に、2つの学習期に分けられた5つの学年で行われている(教育基本法)。 上記の新教育基本法によって、この5年間の期間は、次の2つの学習期に分けられることになった ・基礎学習期(これは保育学校の年長クラスから開始される)は、小学校の初級第1学年の終わりまでである。これは、読みの学習のためには、2ないし3年かかるという基礎データに基づいている。 ・深化学習期は、小学校の最後の3年間である。11歳または小学校の学習期で1年余分に延長した場合は12歳で、生徒たちはコレージュの観察過程(第6級及び第5級)に進むことになる。 特殊教育委員会の決定によって、いくつかの小学校に付設された総合教育学級が、知的または生理学的障害を呈する子どもたちを受け入れている。同様に付設された適応学級も、発達障害や集団生活(人間関係づくり)が困難な子どもたちを受け入れている。このような種類の学級に一時的に在籍する事は、これらの生徒を普通学級へ参入させることを推奨するはずである。この参入は、学校心理専門員及び特殊教育担当教諭で構成される「学習困難・障害・不適応の状態にある児童に対する特別援助ネットワーク) (RASED)によって便宜が図られている。この特別援助ネットワークは、基本的には、最も幼い子どもたちのためのものである。

4. 授業時間数と学習指導要領(カリキュラム)

授業時間数は、1995年2月22日付省令によって定められ、これは1996年度の新学期から実施されている。小学校の学習過程における1週間の授業時間数は26時間と定められている。 この授業時間数を含めた学習指導要領及び訓令は、1995年2月20日付省令によって定められている。これらは次のような学年進行で実施されている。 ・1995年度:保育学校、小学校の第1年次、深化学習期の最初の学年(第3年次) ・1996年度:基礎学習期の最終年次(第2年次)、深化学習期の第2年次(第4年次) ・1997年度:深化学習期の第3年次(第5年次=小学校の最終学年) 学習指導要領と訓令は、すべての学校及び教員にとって義務的性格のものである。 これら訓令及び各学習期の終わりまでに習得すべき(子どもの)能力については、1995年に刊行された国民教育省、国立教育資料センター(CNDP)及びサヴォワール・リーベル出版社からの発行物(書物)に記載されている。


参考文献 フランス教育行政担当者教会 フランスの教育制度と教育行政(2000) 小野田正利 訳


Rei


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成