食育2
出典: Jinkawiki
概要
食育は、生きる上での基本であって、知育・徳育・体育の基礎となるものであり 、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実現することができる人間を育てることである。近年、偏った栄養摂取、朝食欠食など食生活の乱れや肥満・痩身傾向など、子どもたちの健康を取り巻く問題が深刻化している。こうした問題を解決する重要な役割を果たすのが食育である。子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう、学校においても積極的に食育に取り組んでいくことが重要となっている。
教育現場における食育
社会情勢の変化やライフスタイルの多様化は、家庭内で子ども一人で食べる「孤食」や家族が別々にそれそれ好きなものを食べる「個食」を増加させた。2005年6月に成立した「食育基本法」では子どもたちに対する食育を、健全な心身を培い豊かな人間性をはぐくむ基礎となるものと規定し、特に重視している。学校教育においても、2008年3月に公示された小中学校の新学習指導要綱に「学校における食育の推進」が初めて明記された。続いて同年6月には、学校給食法も、食育を推進する観点から全面改正されている。これらの動きは、学校における食育に対する期待を裏付けるものであり、食習慣の完成期とされる学童期に、食生活の基礎をしっかりと身につけることが大きく求められている。
栄養教諭とその役割
2005年4月から、学校における食育推進の中核を担う栄養教諭の制度が開始された。栄養教諭の配置は任意であるが、食育推進基本計画では、全都道府県のおける栄養教諭の配置を求めた。2011年4月現在3853名の栄養教諭が配置されている。栄養教諭が行う「職に関する指導」は①児童生徒への個別的な相談指導 ②児童生徒への教科、特別活動における教育指導 ③食に関する教育指導の連携・調整の三つに大きく分けられる。