環太平洋経済連携協定2
出典: Jinkawiki
目次 |
TPP(環太平洋経済連携協定)とは
TPPとは、農業・工業・サービスなどあらゆる分野の「例外なき関税撤廃」を原則とし、アジア・太平洋地域の貿易自由化を推進する通商協定である。2006年、シンガポール・ニュージーランド・チリ・ブルネイの原加盟4カ国によって発行した。2010年からはアメリカを含む9カ国が参加したTPP拡大交渉が始まり、「輸出拡大とアジア重視」を掲げるアメリカが参加したことでこの協定の重要性が一気に高まった。2013年3月、安倍首相が交渉への参加を正式に表明し、同年7月、アメリカの承認を得て初めて交渉に参加した。
TPPのポイント・問題点
極めて高度な貿易自由化の実現を目指す 関税の即時撤廃、関税撤廃の例外を認めない、特定分野除外での交渉参加不可、対象分野が広いなど
日本でのTPPの賛否
賛成派-経済産業省、経団連など
理由1輸出企業が儲かる...関税がなくなるため自動車や機械が外国で売れる
2日本国内雇用が増える...関税がなくなるため外国に工場を移転しなくても良い
3物の値段が下がる...安い作物などが輸入されやすくなり、また競争によって値段が下がるため、消費者にとっては家計が助かる。
4グローバル化の流れに乗り遅れてしまう...ルール作り遺産化しないと日本は不利な扱いを受ける(日本経団連)
反対派-農林水産省、JA、日本医師会など
理由1食糧自給率が低下...海外から安い農作物が輸入されるため日本の農作物が売れない。食糧自給率も40%から14%にまで下落すると予想
2食の安全性の低下...日本の高い安全基準を外国に合わせてレベルを下げる
3医療の質が低下、費用アップ...国民皆保険がなくなったり、金儲け主義の医療保険が増える
混合治療(保険の適用される診療と適用されない診療を組み合わせて行うこと)は日本で禁止されているがTPPで解禁される可能性がある
日本に、アメリカの営利企業による病院経営が導入されれば、様々な弊害が予想される。また、自由な医療市場の拡大を阻害しているとして、日本の公的医療保険制度が
協定違反とされるのではないかという懸念がある。
TPPの24分野一覧
首席交渉官協議・工業・繊維、衣料品・農業・原産地規則・貿易円滑化・SPS(植生植物検疫)・TBT(貿易の技術的障害)・貿易救済処置・政府調達・知的財産権・クロスボーダー・電気通信・一時入国・金融・電子商取引・投資・環境・労働・制度的事項・紛争解決・税関協定・横断的事項特別部会