センチネル族
出典: Jinkawiki
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センチネル族
センチネル族は、インド洋東部のアンダマン諸島に浮かぶ北センチネル島に住む先住民族。人口は250人ほどとされる。今もなお石器時代の生活を維持する世界で唯一の民族と言われ、外部との接触を拒否する生活を続けており、インド政府も干渉をしない意向を示している。
過去の接触
人口の流出入がなく、基本的に外界との接触がないセンチネル族の人々が、いつからこの島に住んでいるのか、正確なところは誰も知らないが、いくつかの研究により、数万年前にアフリカから移住してきた可能性が示唆されている。 センチネル族の人々は弓の名手で、外の人間が島に接近すると、追い返すために激しく攻撃してくることで知られる。森に覆われたこの島の住人は彼らだけで、人口はおそらく100人程度。過去の接触の試みは、槍と矢の雨で迎えられた。 1974年には、アンダマン諸島のドキュメンタリー番組の制作のためボートからセンチネル族を撮影していたナショナル ジオグラフィックTVのディレクターが、投げつけられた槍で負傷する事故が起きた。遠征に同行したナショナル ジオグラフィックの写真家ラフバー・シン氏はこのとき、白い砂浜で弓と矢を掲げて小躍りする戦士たちを撮影。この写真は、外界からの接触を拒絶するセンチネル族を象徴する写真となっている。
センチネル族全滅の危機
先住民族の報道機関「SURVIVAL INTERNATIONAL」の報告によると先住民族として長い歴史を持つインド東部・アンダマン諸島のボー族の最後の生存者が4年前に亡くなり絶滅してしまったとのことだ。それは抗生物質の発達にともない耐性が強化された現代のウィルスなどによる疫病が、外部との接触により爆発的に広まってしまったためだという。つまり北センチネル島民の外部世界に対する断固とした拒否反応は、自身の種の存続を守るために当然の事なのだ。どんなに平和的に接触を求めてくる外部の人間も、彼らにとっては大きな脅威になり得るのである。