狂言2

出典: Jinkawiki

2020年1月26日 (日) 15:14 の版; 最新版を表示
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   狂言は、もともと悩と同じルーツで奈良に渡来した芸能、「散楽」に辿りつく。散楽と日本の芸能が融合し「猿楽」となり、その中の庶民的な部分や物まね、曲芸などから話術を主体とした対話劇が「狂言」として「能」とは別な形式を持つようになった。

目次

特徴

 能が「荘重で貴族的な歌舞劇」という特徴を持つのに対し、能は「滑稽で庶民的な対話劇」といった対照的な特徴を持つ。能の演目のうち、前場と後場との間に狂言方が演ずるものを「間狂言(あいきょうげん)」という。ほとんどの能に間狂言が含まれており、能と狂言は互いに依存して演じられてきた。いわば2人3脚の関係で、現在その両者を総称して「能楽」と呼ぶ。  狂言には二つの芝居形式があり、一つは狂言師たちだけによる台詞劇、もう一つは能の演目の中で「間狂言」の役者として演じる方法である。狂言独自の台詞劇「本狂言」の演目は260番ほどあり、その中で笑いを含くまないものはたったの10番ほどといわれる。「狂言」には多種多様な「おかしみ」が取り揃えてあるのだ。


演者

   狂言の主役を演じる人を能と同じく「シテ」と呼び、シテは主役であると同時にその番組の演出家の役割も果たす。また、シテの相手役を勤める脇役を「アド」と呼び、語源は人を率いる意味の「あどもふ」や、挨拶して応答する意味の「挨答(あいとう)」がなまったものなど様々な説がある。また同じような性格の者が一群となって登場する場合は立衆(たちしゅう)と呼び、統率者を立頭(たちがしら)と呼ぶ。


面・装飾

 能の多くが過去の世界を扱うのに対し、狂言は当世つまり現実社会の人々が登場人物なので素顔で舞台に立つのが一般的である。それゆえ面は能面ほど発達せず、神・鬼・精霊・老人・動物等で種類も少なく基本的なものは20種類ほどで喜怒哀楽の表情が豊だ。

装飾

 能に比べ狂言の装束は簡素である。 代表的なものとして肩衣(かたぎぬ)、狂言袴があり、装束の下には襦袢、パッチ、胴着、胸込みなどを着る。足袋は能では白であるが、狂言では黄色の物を使う。肩衣のデザインは鬼瓦・カタツムリなど大胆にデザイン化されたものが特徴である。女性の役では縫箔(ぬいはく)という繻子地に金箔の縫い取りをした衣装に15センチぐらいの女帯でまとめる。頭にビナン鬘(かずら)という白い麻布で被り物をするのが狂言の女性役独特の特徴である。


参考

株式会社セクターエイティエイト http://www.nohkyogen.jp/visitor/index.html


西川浩平『カラー図解 和楽器の世界』(2008)株式会社河出書房新社



投稿者:松下


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