放射性廃棄物
出典: Jinkawiki
放射性廃棄物とは、原子力発電所の運転などに伴い発生する放射能を持った廃棄物のことである。放射能レベルの低い「低レベル放射性廃棄物」と、使用燃料の再処理に伴い再利用できないものとして残る放射能レベルの高い「高レベル放射性廃棄物」の二つに大きく分けられる。[1]
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処分法
廃棄物の放射性レベル、性状、放射性物質の種類などに応じて適切に区分し、厳重な管理のと発生者責任のもと合理的な処分・処理が行われる。
低レベル放射性廃棄物の処分法
- 気体状のもの
- 放射性物質を減衰させ、フィルターにかけて粒子状物質を除いた後、放射性物質の濃度を測定し、安全を確認し排気筒から放出される。
- 液体状のもの
- ろ過し、脱塩されるか、蒸発濃縮される。濃縮液はセメント、アスファルトなどで固定化し、ドラム缶に詰められ発電所内の放射性固体廃棄物貯蔵庫に安全に保管される。蒸留水は再利用するか、放射性物質の濃度を測定し安全を確認したのち海へ放出される。
- 固体状の廃棄物
- 紙や布などの可燃性固体廃棄物は焼却処理設備により焼却処理される。原子炉施設から発生する金属廃棄物は高圧圧縮装置にて処理され、それ以外から発生する金属廃棄物は金属誘拐設備で処理される。その後ドラム缶に詰め、低レベル放射性廃棄物埋設センターにて埋設処分される。[2]
使用済みの制御棒など、線量の高いものは発電所の貯蔵プールに貯蔵保管したのち、容器に封入し施設内に安全に保管され、その後地中に埋設処分される。
高レベル放射性廃棄物の処分法
日本では高レベル廃棄物はガラス固化体と呼ばれる放射性廃液とガラス原料を混ぜて一体化し固めたものにし成形し、冷却のため30~50年間貯蔵したのち、地下深い地層中に処分している。
なぜ地層処分か
地上での長期にわたる放射性廃棄物の管理は自然災害や人の行為の影響を受けやすいためリスクの観点から妥当ではないため、地層処分が選ばれている。ただし地層での処分は飲料水等への影響や地震や火山噴火等に影響されないよう事前にマグマや地下水の流れ、また地形などを十分に考慮しなければならないだろう。
HN しろねこ