三権分立
出典: Jinkawiki
権力分立
古くは国王が統治していた時代のヨーロッパにおいて、国王はすべての権力を持ち合わせていたため、権力の濫用によって市民の権利が侵害されることがあった。そこで、互いに抑制と均衡のもとにある統治機構の必要性が説かれ始めた。国家権力を分けてそれぞれ別の機関にゆだねることによって、国民の自由を確保しようとする権力分立の理論は、イギリスのジョン・ロック(著書『市民政府二論』)やフランスのモンテスキュー(著書『法の精神』)の思想に由来する。
権力分立の特性
・自由主義的:権力の集中により権力が濫用され、国民の自由が侵されないように国家権力から国民の自由を守る。
・消極的:互いの権力を抑制し合い小さくする方向に働く。
・懐疑的:国家権力及びそれを行使する人間に対する不信任、疑ってかかる。
・中立的:どのような政治体制のもとでも当てはまる原理。
日本の三権分立
日本でも、明治憲法(大日本帝国憲法)で、立法権を帝国議会に、行政権を国務大臣に、司法権を裁判所に、という権力分立制(通常、国家権力は立法、行政、司法の三権に分けられるため、三権分立とも呼ばれる。)が取り入れられた。これは、現在の日本国憲法でも取り入れられている。日本国憲法では、第41条で国会を唯一の立法機関と定め、第65条で行政権は内閣に、第76条で司法権は裁判所に属すると定めて、三権分立をとっている。
三権分立とは、「三権が互いに抑制し合い、均衡を保っている(つりあっている)状態」をいう。三権分立の目的は、三権が相互に抑制し合うことによって、「権力の濫用を防ぎ、国民の権利や自由を守る」ためである。また、それぞれの機関の独立性を保つため、他の機関の行為を尊重し、不当な介入は避けるべきだとされている。
三権
・立法権:法律をつくる権限。
・行政権:法律に基づいて政治を行う権限。
・司法権:法律に基づいて裁判を行う権限。
<参考>
後藤光男 著 「図解雑学 憲法」 ナツメ社
http://gakusyu.shizuoka-c.ed.jp/shakai/seiji/06_2_sanken_mokuteki.htm
http://www.norio-de.com/kenpou/general-10/
http://www.weblio.jp/content/%E4%B8%89%E6%A8%A9%E5%88%86%E7%AB%8B