ノート:ニューディール政策
出典: Jinkawiki
ニューディール政策
ニューディール政策は、1933~36年の間に、アメリカのフランクリン=ルーズベルト大統領によって行われた政策のことである。 世界恐慌によりアメリカ経済が停滞する中で、ルーズベルトは政府が積極的に経済に介入することにより、不況からの脱出を図ろうとした。1933年にアメリカの失業率は25%に達していたといわれている。ルーズベルトは1933年3月4日に大統領に就任すると、議会に働きかけ景気回復や雇用確保の新政策を審議させて、最初の100日間でこれらを制定させた。この政策は、第二次世界大戦後、ほかの先進国もおこなったため、経済に大きな影響を与えた。
ニューディール政策の背景にあるのが、ケインズ理論である。 ケインズ(1883~1946)は、イギリスの経済学者である。世界恐慌に対して、それまでの経済学が有効な解決策を見出せない中、政府が国民経済に積極的に関与すべきと、修正資本主義(混合経済)を主張した。 供給は需要によって限定される。失業をなくすには政府が積極的に有効需要を創り出すべきである、とケインズは述べている。
<具体的な政策内容>
[経済復興]
・全国産業復興法(NIRA,1933.6)
…政府による産業統制と労働条件改善を規定
・農業調整法(AAA,1933.5)
…過剰農産物を政府ファ買い上げて、農産物価格の下落を調整
[社会保障]
・テネシー渓谷開発公社(TVA,1933.5)
…政府企業によるテネシー渓谷の総合開発。
失業者の救済と民間企業の電力独占を規制。
・ワグナー法(全国労働関係法、1935.7)
…NIRAの違憲判決を受けて成立した。
労働者の団結権・団体交渉権を認めたもの。
・社会保障法(1935,8)
連邦政府による老齢年金、州政府による失業保険・公的扶助制度
[外交]
・善隣外交
…中南米諸国のとの関係改善
・ソビエト連邦の承認