自殺

出典: Jinkawiki

2009年1月26日 (月) 17:39 の版; 最新版を表示
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自殺

自殺(じさつ)は、自ら自分の生命を絶つ行為である。死に至らなかった場合、自殺未遂(じさつみすい)ということがある。国立精神神経センター(厚生労働省)によると、世界的に自殺によって毎年全世界で約100万人が死亡しているとされ、世界疾病負担(the Global burden of diseases)の1.4%を占める。しかし、変死の中の割合は約半数が自殺とされる。そして、自殺によって損なわれる経済的損失も数十億ドル規模にのぼる。WHOの自殺予防に関する特別専門家会議によると、自殺の原因は個人や社会に内在する多くの複雑な原因によって引き起こされるが、「自殺は予防できる事を知り、自殺手段の入手が自殺の最大の危険因子で、自殺を決定づける。」としている。


日本の歴史

日本においては、歴史的に自殺がひとつの文化として捉えられている。 日本の文明が始まる頃から自殺は行われていたとされており、文字が書かれた頃から文献として多数自殺の記録が存在している。日本で最も古い自殺に関する伝承は、古事記の記述によるヤマトタケルの妃弟橘比売命(オトタチバナヒメノミコト)の伝承である。切腹・心中・特攻・自爆・殉死など、自殺に准じる行為がそれぞれの時代、様々な状況で扱われている。


現代の自殺

年齢別に見ると、高齢者になればなるほど自殺者の数は増えている。高齢層は常に自殺率が高い傾向があるが、ここ20年ほど前からは中年層の自殺者も増加している。自殺の男女比で見てみると常に男性の方が圧倒的に多いが、これは世界に共通する現象である。女性より男性の方がはるかに自殺率が高いのだが、これは男性の自殺行動の方がより致死的な方法をとりやすいためである。自殺の直接動機は、その人の生きがいや価値観と多いに関係がある。ひと口にいうと、価値観を喪失したり、その恐れのある場合に、人は危機的な状況に陥るのである。自殺の直接動機は、年齢別、性別でかなりの差がある。壮年期=働き盛りの世代になると、男性 の場合は仕事上の問題が自殺の直接動機になりやすい。事業の失敗、仕事上のミス、過労、転職、失業、定年などである。特に最近ではリストラやその恐れ、勤めている会社や銀行などの倒産やその不安なども直接動機になっている。男性は仕事を生きがいにしている人が多い。それが崩れたり、その恐れがある場合には危機的な心理状態になる。 それに対して女性では、家庭的な問題がクローズアップされてくる。結婚をしないで男性並に仕事を生きがいにしている人は男性に準ずるとして、家庭の主婦は、家庭の平和に生きがいを感じている人が多く、それを乱すことが危機的な心理状態を形成する。


参考文献 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 「死にたくなる人の深層心理」 布施豊正 「働き盛りのうつと自殺」 大原健士朗


  人間科学大事典

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