カリブ海
出典: Jinkawiki
←前の版 | 次の版→
- 授業への導入方法
カリブ海は、中学1年生の地理分野「6大陸3海洋」、中学2年生の歴史分野「大航海時代」の導入や、世界の海洋やヨーロッパの歴史に興味・関心を持たせるために効果的に使うことが出来るだろう。それは、カリブ海はディズニーランドでのアトラクションや映画「パイレーツ オブ カリビアン」として、多くの人になじみのある名前だからだ。実際に、2000年の7月に日本経済新聞が調査した「一度はいってみたい憧れのリゾート」では、トップに名前があがっていた。しかし、その中の多くの人は実際のカリブ海の場所はしらない。したがって、授業で使う時は、「どの辺にあるでしょうか?」と質問をすると、カリブという言葉しっているけれども、場所を知っている生徒はほとんどいないことが予想できるため、考えさせることができるだろう。
- カリブ海の概要
カリブ海は、メキシコ湾の南、大西洋に隣接する水域である。南はベネズエラ、コロンビア、パナマに、西はコスタリカ、ニカラグア、ホンジュラス、グアテマラ、ベリーズ、そしてメキシコのユカタン半島に、北はキューバ、イスパニョーラ島のハイチとドミニカ共和国、ジャマイカ、プエルトリコといった大アンティル諸島に、東は小アンティル諸島に接している。カリブ海の総面積は、約2,754,000 km²(1,063,000平方マイル)。最も深いのは、キューバとジャマイカの間にあるケイマン海溝で、水深7,500 m(25,000フィート)である。
- 由来
「カリブ」の名は、クリストファー・コロンブスが訪れるよりも約100年早くからこの海域の島々に定住していたカリブ族の名からつけられた。カリブそのものの意味は、カリブガンが語源で、カリブガンとは、ビサヤ語のリブグ(ribug:混同したという意味)から由来している。カリブ族とは南アメリカを原住地とするカリブ語系のインディオである。西インド諸島は小アンティル諸島の島嶼カリブ、中米カリブ海沿岸のブラック・カリブ、コロンビア、南アメリカのベネズエラ、ガイアナ、スリナム、仏領ギアナ、ブラジルに散在する大陸カリブの3つに区分される。バーベキューやハリケーン、カニバルなどの単語をもたらしたのは、カリブ族である。
- 海賊との結び付き
1492年コロンブスがカリブ海に到達し、西インド諸島を発見した。そののち、スペインが中米に乗り込んできて、アステカ(メキシコ)、インカ(ペルー)帝国の黄金財宝をごっそりと奪って本国に持ち帰った。このころのヨーロッパは金をほとんど産出せず、年産二トン足らずの銀がドイツで細々と採掘されていただけで、金に関しては地中海で、イスラム諸国との交易によって入手していたが、年産一トンに達しなかった。そのため、カリブ海の島々と「黄金のカスティーリャ」などを合わせて、金の生産量は一五一〇年代に、最盛期を迎え、年産九トンに達したカリブ海はヨーロッパ人にとってとても価値のあるものだった。好き勝手行なうスペインに対し、イギリス・フランスは不満を感じていた。そこで、海賊船を奨励し、ゲリラ作戦でスペインの自由を阻止しようとしたのだ。 そのため、この時代は海賊が活躍した時代であり、カリブの海賊は今も尚、多くの人々を魅了し続けている。
- 参考URL
中学校社会科地図 帝国書院
http://www.bunkyo.ac.jp/faculty/lib/klib/kiyo/lit/l1402/l140202.pdf#search='カリブ海'