CIA(シーアイエー)
出典: Jinkawiki
←前の版 | 次の版→
Central Intelligence Agencyの略。一般にはアメリカ中央情報局(中央情報庁)と訳される。
ホワイトハウス直属の情報機関。
本部 一般にはバージニア州ラングレーと表記される(※1)。このためCIA本部もしくはCIAそのものを「ラングレー」と呼ぶこともある(他の呼び方としてはカンパニー、エージェンシーなどもある)。
長官 CIA長官は大統領による任命と議会による承認が必要な猟官職で、国家安全保障会議(NSC)への出席権がある。本来、CIA長官は肩書きとしてはDirector of Central Intelligence(DCI)として、アメリカの情報コミュニティ全体を統括するポストでもあった。現ブッシュ政権下では新設のDNI(Director of National Intelligence)にその役割を譲っている。
歴史
前身となったのは、第二次世界大戦中にFDRの命令で、ウィリアム・ドノヴァンを責任者として組織されたOSS(戦略情報局)。戦争終了後にOSSが閉鎖されたが、冷戦という新しい時代が到来、1946年にトルーマン大統領によってCIGが創設され、それが1947年にはCIAとなった。
活動内容
情報機関であるため活動内容は不明な点が多い。映画等の創作物で扱われることが多く、虚実の区別が難しい。
イスラエルのモサッド、イギリスのMI6とつながりが深い。また、米国、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドの諜報機関は、アングロ・サクソン連合として横の連携がある。
政治家、官僚、軍人から、会社員、芸能人、ジャーナリスト、NPO活動家、宗教団体、留学生、芸術家、無職者に至るまで広範な職業に偽装させて、また非アメリカ国籍者も組み込んでエージェントを全世界に配置しているという意見がある。末端のエージェントや職員は自分の活動の目的となる作戦の全容を開示されていない、もしくは虚偽の説明を受けていることも多いという考えもある。
CIAは、アメリカの覇権の維持拡大を最終目的として、政権中枢と反政府勢力の双方に介入接触して政策決定をコントロールする分割統治方式を得意とし、反社会集団の活用も辞さない、アメリカが攻撃対象とできる反米集団をあえて育成して、軍事介入ないし戦争のきっかけを長期間かけて仕込む方式も好んで用いるという見方がある。
敵国内での情報操作、プロパガンダから民衆扇動を行なうだけでなく、敵国指導者の暗殺も担当することがあると考えられている。
特色
独立した予算と地位を保持 予算は法律のおかげで総額も使途も非公開(※2)。 他の情報機関、例えばFBIは司法省の下にあったり、DIAが国防総省だったりするが、CIA長官の上には大統領しかいない(※3) 職員名簿は秘密 なにやってるかも基本的に秘密 1970年代のいわゆるペンタゴンペーパー事件以降、米国内での米国民を対象とした作戦活動が禁止され、防諜活動はFBI防諜部との共同作戦の形を取っている(911以降緩和の方向にある)
(※1:正確にはキーワード「ラングレー」を参照。
(※2:一応、1997年と1998年だけは公開されて、年間予算総額が約3兆円にのぼることは分かっている。
(※3:建前としてはNSCなりなんなりが存在することになっているが。
参考