国籍

出典: Jinkawiki

2009年7月31日 (金) 10:36 の版; 最新版を表示
←前の版 | 次の版→

国民としての資格。世界中どこで出生しても血統により国籍を取得する血統主義と、出生した土地の国籍を取得する生地(土地)主義とがある。日本、大韓民国、ドイツなどは血統主義で、アメリカやアイルランドなどは生地主義である。日本人の子が生地主義の米国で出生した場合は、日米両方の国籍を取得することもでき、二重国籍という現象が生ずる。逆の場合または国家の消滅の場合には、無国籍者ができる。もっとも、いずれの国の立法も一方の主義に徹底しているわけではなく、無国籍防止や子どもの人権擁護の観点から両者を併用しているのが実情である。EU諸国では血統主義であっても、少なくとも自国に永住する外国人の子や孫には国籍の取得を認めている例が多い。日本でも、日本で生まれたが両親の身元が分からなくなったり、無国籍の両親から生まれた子供には日本国籍を与えている。

憲法は国籍離脱の自由を認めている(憲法22条2項)。この場合、国籍唯一の原則による制約を受ける。そのため、立法例としては志望により外国籍を取得した場合に国籍離脱を認める例が多い。

1984年の国籍法大改正は、従来の父系主義に代えて父母両形主義を採用するとともに、二重国籍の事後的解消のための国籍選択制度(一定の期間内にいずれかの国籍を選択しなければならないというもの)を導入した。 国によっては、外国人が自国民との間で婚姻、養子縁組などの身分行為をした場合に国籍の取得を認める立法例がある。このような事由による国籍の取得が認めるのは、家族によって国籍が異なると、国籍を異にする国家間で戦争などがあった場合に家族が崩壊する恐れがあるとの考慮などによる。 また、生後の国籍取得のうち本人の志望に基づき国家が国籍を付与する場合を帰化という。 法律で定められた条件を満たす場合は当然帰化できる立法例(アメリカ)と、定められた条件を満たす場合でもなお帰化の決定について行政機関に一定の裁量が認められる立法例(日本、イギリス)がある。プロサッカー選手の田中マルクス闘莉王などは帰化によって日本国籍を取得し、日本代表として国際試合に出場している。



参考資料 百科事典マイペディア

yamashinmorio


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成