電気自動車

出典: Jinkawiki

2009年7月31日 (金) 20:42 の版; 最新版を表示
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電気自動車(EV【electric vehicle】)は簡単に言えば電気で走る車。電池とモーターと車体があれば走り出した模型自動車のようなもの。原理はそれとまったく同じ。電池は充電することができる。だから二次電池と呼ばれる。使いっきりの電池は一次電池と呼ばれる。電気自動車はシンプルな乗り物なので部品も少ない。だからコストも安い。車体も軽くてすむ。シンプル&ライト。これが電気自動車の特徴である。

電気自動車は電池の改良とともに進化してきた。鉛からニッケル水素…そしてリチウム電池へ。電気の容量つまり密度を鉛を1とするとニッケル水素は約2倍、リチウム電池は約3倍。つまり鉛電池で100km走る電気自動車は同じ重さのニッケル水素電池なら約200km、リチウムなら約300km走るという単純計算になる。

ガソリン車やディーゼル車を動かしているのはエンジン。別名、内燃機関。この動力源は筒状シリンダーの中にガソリン等の石油燃料を噴射して、それをピストンで圧縮して燃焼させ、その爆発力でピストンを上下運動させる。内燃機関のシリンダー内で燃焼したガソリンなど石油燃料の爆発エネルギーは①ピストン往復→②クランク回転運動→③クラッチ→④ギア・シフト→⑤プロペラシャフト→⑥デフ⑦→デフシャフト→車輪…でようやく発車オーライとなる。各々の段階で摩擦や抵抗でエネルギーを食い、さらにコストや荷重が負荷となる。

内燃機関とは読んで字のごとし。「内部」で「燃焼」させる「動力機関」である。それは金属製だ。シリンダー内部でガソリンを爆発燃焼させる。とうぜん高温になる。そのまま燃焼を続けると金属が高温で溶けてしまう。だから内燃機関には冷却装置が不可欠である。自動車も空冷エンジンか水冷エンジンの2つで動く。冷却するということは燃焼熱を奪うこと。つまり大切な石油エネルギーが、回転エネルギー以外に、排熱エネルギーで消えていくことを意味する。例えばガソリンを内燃機関のエンジンで燃やすと、ガソリンの全エネルギーの約1割しか回転運動には伝わらないという。残り9割は廃熱として酸化チッ素や硫黄酸化物など有毒汚染ガスとともに空中に消えていく。

電気自動車ではガソリン車では不可欠な複雑な駆動システムが一切不要となる。つまりそれだけ部品が少なくてすむ。同じサイズのガソリン車と電気自動車を比べると、電気自動車は約6割の部品ですむという。電気自動車はその分車体もコストも軽くなるのだ。


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