フランス革命3
出典: Jinkawiki
フランス革命の構造
1789年~1799年にかけて、イギリス市民革命とアメリカ独立革命についで起こった市民革命である。有力な絶対王政の国であるフランスで、旧制度(アンシャン=レジーム)を覆すほどの革命であり、その影響は全ヨーロッパに及び、近代社会成立への転換点となった。
革命以前の国民は聖職者が第一身分で、貴族が第二身分、平民が第三身分と区分された。人口の約9割は第三身分であったが、第一身分・第二身分には広大な土地と、免税などの特権があり、すべての重要な官職をにぎっていた。各身分の中にも貧富の差はあり、特に第三身分では、大部分をしめる農民が領主に納める地代や税の負担に苦しんでいた。だがその一方、商工業者などの有産市民層は次第に財産を貯えて実力を向上させ、その実力に見合わない待遇に不満を感じていた。そのようなときに、啓蒙思想が広まり、1789年初頭、シェイエスが『第三身分とは何か』という冊子で、第三身分の権利を主張した。
フランス革命がおこるきっかけとなったのは、王政に反抗する貴族であったが、上記のように不満を抱いている有産市民層が旧制度を廃棄し、結果、その政治的発言を確立した。農民・都市民衆は旧制度廃棄に重要な役割を果たしたが、同時に、有産市民層が推し進めた資本主義経済に反対した。
このようにフランス革命は貴族・ブルジョワ(有産市民)・農民・都市民衆という四つの社会層がからみあっていたため、複雑な経過をたどった。
革命の第一段階
ルイ16世はフランスの国家財政のゆきづまりを何とかしようと、1615年以来開かれていなかった三部会が招集されることとなった。1789年ヴェルサイユで開かれたが、議決方法をめぐり、特権身分と第三身分が対立した。第三身分の議員たちは真に国民を代表する国民議会は我々だと宣言し、憲法制定までは解散しないことを誓った。(球戯場の誓い)