スカンジナビア3国
出典: Jinkawiki
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スカンジナビアとは、ヨーロッパ北部に位置するデンマーク、ノルウェー、スウェーデンのことをいう。 しかし厳密な規定はなく、便宜上、狭義にはこの3国とし、広義には「北欧」と同義とみてフィンランド、アイスランドを含める場合もある。
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スウェーデン
北ヨーロッパのスカンディナヴィア半島にある国家。
長年にわたる社会民主労働党政権の下で構築された社会保障制度が整い、税金制度や高齢者福祉など、社会政策が各国の注目を浴びている。
スウェーデンは、「社会科学の実験国家」だとも言われており、低所得者層、高齢者、障害者、失業者等、社会的弱者もあるレベル以上の生活をすることが保障されている。
スウェーデンの女性労働率をグラフに表すと、日本で見られるM字曲線ではなく、逆U字曲線を描いている。つまり、どの年齢層でも労働市場参加率が高く、どこかの年齢グループで大きなへこみがないことを意味している。また、義務教育が修了する年齢である16歳から年金受給開始年齢(65歳)までの約82%が働いているということは、「原則として、すべての女性が 労働市場に参加することを前提に構築された社会システム」であることを意味する。
デンマーク
バルト海と北海に挟まれたユトランド半島と、その周辺の多くの島々からなる、北欧諸国のひとつである。首都はシェラン島にあるコペンハーゲン。
近代に至りプロイセン王国との戦争により南部のシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州などを失い、またナポレオン戦争においても、フランスと同盟を結んでいたため、敗北。
北海油田による石油・天然ガスの供給があり、輸出も行われているなどエネルギー資源には恵まれている。このほか、風力発電が盛んであり、1980年代より組合が設立され個人の共同所有方式により多数が建設された。
デンマークの文化や政治のあり方に大きな影響を及ぼした教育者、ニコライ・グルントヴィが提唱して普及した教育制度にフォルケホイスコーレがあり、世界のフリースクール運動に大きな影響を及ぼしている。
また、デンマークでは再生可能エネルギーの普及においてNGOの占める役割が大きい。フォルクセンターは研究開発を行なうNGOであり、 他のNGO の活動を助けたり、機器メーカーや消費者に情報を提供して市場を作りだす仕事をしている。政府は大規模なシステムに目がいきがちなので、中小規模のエネルギー生産を担う個人・小グループに対する支援(技術面など)は重要だ。 具体的な活動としては、(1)機器設計や資材の開発・提供、(2)電力会社・政府などとの交渉、(3)消費者の普及、(4)国際協力活動、などを行なっている。
(1)基礎的な研究を行なうのではなく、たとえば町工場で風力で電気を製造できるよう、図面を整理したり資材調達を手伝うといった活動である。最近は、発展途上国などで使うような小規模な風車の開発を手掛けている。またバイオガスプラントを製造するとともに、購入者に運転面でのアドバイスも行なっている。
(2)系統接続や売買に関する交渉、制度に関する政府との交渉などである。
(3)情報誌の発行のほか、テストステーションを建設して機器のテストを行なっている。これにより消費者は、風車・太陽電池・太陽熱温水器・バイオガスヒートポンプ・麦わら燃焼装置などの性能を知ることができる。なかでも風車は目立つので、デモンストレーション効果が大きい。
(4)東ヨーロッパでの広報活動や、デンマークの経験に関する情報の翻訳・出版、スタッフ養成プログラムにより、東ヨーロッパを中心とする各国の研修スタッフが、フォルクセンターには十数人程度働いている。
ノルウェー
スカンディナヴィア半島の西岸にある北ヨーロッパの国家である。
ノルウェーは第一次世界大戦では中立国だったが、第二次世界大戦ではドイツによる侵略を受け、非同盟政策に疑問を抱くようになり、集団安全保障国家となった。
世界で最も男女平等の国としても知られ、男女間の機会均等、社会参加、利益などでも男女の差がなく、社会的要素の利益が男女の垣根なくいかに自由で平等に行き渡っているかを数値化したGDI、男女間の機会均等と社会参加の程度をあらわすGEMどちらも世界一である。
参考・引用文献
Yahoo!百科事典「スカンジナビア」
Wikipedia「スウェーデン」「デンマーク」「ノルウェー」