オランダの風車2

出典: Jinkawiki

オランダと言うとすぐに風車をイメージすることが多いが、実はこの風車はオランダのどこでも見られる風景ではなくなっている。オランダ人は風という動力を見いだし、排水技術として風車を発達させてきた。さらに風車の優れた技術を活かし造船にも応用し、やがて17世紀には、オランダは世界の海を制して黄金時代を迎えた。1870年頃まではこの風車は約1万基もあり、干拓の為の排水用や産業用に使われていた。国土の約4分の1が海抜0m以下という国なので、この風車は排水用の道具として活躍していた。低地から高いところにある運河へと水を排水する為に風車の力を頼った。しかし、1900年代になると排水ディーゼルポンプが普及し始め、この風車は次から次へと取り壊されていった。風車が取り壊されていく中、風車を惜しむ声が高まり「風車保存協会」が設立され、オランダ政府が風車の保存へ力を注ぐようになった。オランダ第二の都市ロッテルダムの南東10キロ、キンデルダイク。この村には19基の風車群があり、この村ののどかな風車群の絶景は、ただ美しいだけにとどまらず、オランダが国土を確保・拡大し、大繁栄を遂げた歴史の象徴として1997年に「ユネスコの世界遺産」にも登録された。


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