ガリ版
出典: Jinkawiki
正式名称を謄写版(とうしゃばん)といい、今から約30年前まで使われていた日本の印刷機械のひとつ。1983年にトーマス・エジソンによって発明された「ミメオグラフ」を、翌年に堀井新治郎(1875-1962年)が改良して発明された。
パラフィン加工(蝋を引いた加工)した、雁皮紙とよばれるを専用のやすり板の上に置き、鉄筆で印刷したい文字や絵を削る。次にその原紙をガリ版機に張り付け、下に白紙を置き、上から印刷インキを通過させて被刷体に付着させる。すると鉄筆で削った部分の文字や絵がうつし出される。
製版する際にガリガリという音がすることから「ガリ版」と呼ばれるようになった。
銅版画のエッチングのような繊細な線や、鉛筆で描いたような線など、いろいろな表現が可能である。 また、雁皮紙を鉄筆とやすりでやるので、製版時に溶剤によって腐食する心配がない。 ただ、インクが乾きにくいのが難点である。
電気を一切使わずに簡単に印刷できるので、その手軽さからあらゆる場所で重宝されていたが、技術の発展で印刷機やパソコンが普及してからは、日本ではあまり使われなくなった。一部の美術家や、電気のないアフリカやアジアの地域では今でも愛用されている。
参考サイト
・ガリ版とはhttp://kanatomo-cafe.net/shokudo/what-is-gariban.html
・謄写版 版画専門サイトhttp://10-48.net/
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