ティンパニー
出典: Jinkawiki
ティンパニーとは、大型打楽器の一種で、音程のある皮物打楽器である。数がLL,L,M,Sの全部で四つのサイズである。ときどき、それ以上の大きさのティンパニーもみられる。
目次 |
構造
ティンパニーは、たたく場所であるヘッド、チューニングに関係するフープ、チューニングロッド、チューニングペダル、楽器の音や支えに関係するサスペンションリング、チューニングインジゲーター、ケトル、フレーム、ベース、キャスター、によって構成されている。ヘッドの素材は子牛やヤギの皮といった本皮製、管理のしやすいプラスチック製の二種類である。音程は、チューニングペダルを踏み込んだり、戻すことによって変える。音は、丸いケトルの中にある空気を振動させてだしている。
歴史
ティンパニーはとても歴史があり、紀元前2000年のものが最古のものであるとされている。古代のギリシャ人やエジプト人などもティンパニーを使用しており、語源はギリシャ人の使っていたティンパノンとなっている。楽器そのものの祖先は、アラブの軍楽隊の打楽器である。16世紀末頃までは被膜を紐で胴体に張る方法、17世紀は、ネジで被膜を固定する方法、20世紀初頭までは、ネジ式のティンパニーが使われていた。20世紀になったら、手ではなく、足ペダルの操作によって音程を変えることのできるティンパニーが普及した。ペダルティンパニーは、音程変化を容易にしたうえに、グリッサンド奏法なども可能にし、ティンパニーの楽器としての可能性を広げることになった。
奏法
奏法は、マレットでヘッドをたたき、音を鳴らす。たたく位置が存在し、フープからヘッドの三分の一か四分の一あたりをたたくとよい音が鳴る。ごく稀に、あまり音に伸びのない真ん中をたたく指示がある。音色は、チューニングやマレットの硬さ、たたき方、ヘッドの素材、たたく場所などによって変化する。加えて、ティンパニーをスティックでたたいたり、ティンパニーの上にタンバリンやシンバルをのせたり、スーパーボールでこすったりと多彩な音のだせる楽器である。
ティンパニーが印象的な曲
カルミナ・ブラーナ/カール・オルフ
楽劇「サロメ」より7つのヴェールの踊り/R.シュトラウス
交響詩ツァラトゥストラはこう語った/R.シュトラウス
惑星/ホルスト
レクイエム/ベルリオーズ
参考文献
YAMAHA 楽器解体全書 http://www.yamaha.co.jp/plus/timpani/?ln=ja&cn=11901
(Dalbhat)