朝鮮戦争8

出典: Jinkawiki

朝鮮は大戦後、日本の支配から脱したが、まもなく北緯38度線を境にアメリカ・ソ連により分割占領された。1948年、南部ではアメリカに亡命していた李承晩を大統領に大韓民国が、北部に抗日ゲリラ闘争の指導者金日成を首相に朝鮮民主主義人民共和国がつくられた。その後、米・ソの対立が激しくなるにつれ、朝鮮の分断も深まったが、国民のあいだにはなお統一の願いが強かった。1950年6月、北朝鮮軍は突如38度線を越えて南に侵攻し、朝鮮戦争が勃発した。 はじめ北朝鮮軍が韓国軍を圧倒したが、国連安全保障理事会は、ソ連欠席のまま戦争を北朝鮮の侵略とみなし、アメリカが国連軍の主力となって介入した。国連軍は北朝鮮軍を押しもどし、逆に中国国境付近までせまったが、このとき中国は大量の義勇軍を派遣したので、戦局は再び逆転し、やがて戦線は38度線近くで膠着した。1951年6月ソ連の提案にアメリカが応じ、休戦会議がはじまったが、戦闘はなおも続きようやく53年7月停戦協定が成立した。 朝鮮戦争は冷戦をアジアにひろがったばかりか、イデオロギーの戦いから軍事的対決へと性格を変えた。以来アメリカは大規模な軍備増強にふみきり、台湾海峡に第七船隊を送り、インドシナ戦争でもフランスへの軍事援助を強めたほか、アジア・太平洋地域に様々な軍事ブロックをつくって、中国・ソ連の「封じ込め」をはかった。


参考文献 山川出版社 新世界史 改訂版


  人間科学大事典

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