カナダの教育
出典: Jinkawiki
'≪カナダの学校制度≫' カナダの義務教育は、日本と違って1年早い5歳の幼稚部から16歳の誕生日までである。就学率について州教育省は、7年生から12年生までの統計をとっている。先住民の子どもなどには、6年生以前に通学をやめてしまうケースもあるが、これは教育問題でもあるが、先住民政策の課題ととらえられている。また、明らかに15歳以前の年齢の子供が学校に行かずび路上などを徘徊し、飛行にかかわっている場合もあるが、これも、学校教育の問題と受け止められることはない。少年福祉や治安対策の課題である。したがって、「不登校」という概念はない。 基本的に初等学校において幼稚部から第7学年までの教育が提供され、8年生で中等学校へ移り、多くの地域では5年制の中等学校で12年生の卒業まで学ぶことになる。初等学校の規模は平均すると一校あたり320名、各学年40名余りである。もちろん大都市部ではもっと多くなる場合もあるが、日本の都市部に比べても初等学校の通学範囲は狭いように感じられる。5歳の子どもでも歩いてかy0エル範囲に学校があるのが原則だからであろう。中等学校になると、通学範囲は大きく広がる。生徒たちはスクールバスや公共の交通手段を利用して通学するようになる。生徒数も学年あたり平均で200名近くになる。
'≪ホームスクール≫' カナダには、普通の公立学校に通うのと、もう一つの選択肢がある。それが、自宅でおやから教育を受ける「ホームスクール」である。もともと山岳地帯が多く、鉱業や林業あるいは漁業などの一次産業に従事する人々が広い地域に拡散していたBC州では、学校に通えるはずのない地域に住む子どもたちが少なからずいた。また、宗教的理由から公立学校の教育を綺嫌って子どもの就学を拒否する保護者も地域によって少なくはなかったが、それらは義務教育の建前からは非公認であった。サリバン報告は実態を踏まえて、ホーム・スクーリングを公認することを提言し、教育相はただちに教育法を改正して合法化したの。 しかし、ホームスクールを行うにはいくつかの条件がある。落ち着いて学習できるスペースが確保されていること、毎日一定時間以上の学習指導をする者がいることなどである。また、警告もある。家庭という密室は、しばしば学校よりもはるかに危険な場所になる。子供に対する児童虐待を疑われた場合、地域の住民が教育委員会に通告することは市民の権利として認められている。
'≪社会に開かれた教育≫' 「学校から職業社会へえの移行」の改革を実現するには、教育界と産業界の連携が不可欠である。アルバータ州では90年代を通じて、産業界の教育への参加に関する提言がなされた。ここでは、提言に基づき州の行政機関および民間機業の連携によって推進される人材育成プログラムの成立過程を眺め、その具体的実践例として学校外教育がある。
参考文献 ・「21世紀にはばたくカナダの教育」 小林順子・関口礼子・浪田克之介・小川洋・溝上智恵子 編著 東信堂