ガラパゴス諸島

出典: Jinkawiki

ガラパゴス諸島とは、南米エクアドルの西約900kmの太平洋上に浮かぶ、約20の島と無数の岩礁からなる火山群島。

「ゾウガメの島」という意味で、正式名称はコロン諸島という。島には各大陸とは隔絶された独自の進化を遂げた固有種が多く生息している。1835年にこの地を訪れたダーウィンが、島の動物相や植物相の特殊性に着目し、「種の起源」を発表したことは大変有名。島々は本国エクアドルの国立公園に指定されており、1997年には世界遺産にも登録。未来に残すべき地球の宝として大切に保護されている。


目次

ガラパゴス諸島に生息する動物

・ガラパゴスゾウガメ…ガラパゴス諸島の名前の由来にもなった島を代表する動物。島の環境によって別々に進化し、甲羅の形などから現在は11種が認められている。捕鯨船の食用や燃料の油として大量に捕獲され、一時絶滅の危機に瀕した。今では島全体でたった1万5000頭ほどしか残っておらず、野性でみつけるのは大変難しい。なかでもピンタ島特有のピンタゾウガメは、事実上最後の1頭のみになってしまっている


・ガラパゴスリクイグアナ…ガラパゴスを代表する動物の1つ。いかめしい姿に反して主食はサボテンの花や果実で、性格もおとなしい。かつては肉や皮が珍重されたため、生息数はとても少ない。移入されたヤギによって食料が奪われ、存続が危ぶまれている。


・ガラパゴスウミイグアナ…イグアナの仲間で唯一、海に潜り海藻を食べる。潜水時間は1時間とも言われ、ほとんどの島で海から上がって海岸の岩上でひなたぼっこをしている姿を見ることができる。繁殖する島によって7種に分布されており、生息地により大きさや色に違いがある。


・ガラパゴスアシカ…諸島内のどこにでも繁殖しているので頻繁に見ることができる。家族単位で暮らし、繁殖期には強いオスの下にハーレムが形成される。砂浜にごろごろと寝転がり、愛嬌のある顔を向ける姿がなんとも愛らしい。



規則

・検疫制度…持ち込まれる動物や植物などの移入種による生態系への影響および自然破壊という問題を未然に防ぐために、ガラパゴス検疫制度が新しく制定され、現在施行されている。 検疫の対象は、新鮮な野菜・フルーツ、生肉、草花の苗・種、ペットを含む動物などの持込規制で、ほとんどの場合は、没収される事になる。

・ガラパゴス入島料(管理料)…ガラパゴス諸島へ訪問する際入島料税を支払うことを義務付けられている。税金はガラパゴス諸島の保護と改善の資金へとまわされる。

13歳以上の大人 100ドル 12以下の子供 50ドル センソ(外国人登録許可証)を持っている学生 25ドル 永住権を持っている人 6ドル

入島管理料 10ドル →入・出島管理カードとIDカードの交付



ガラパゴス諸島が抱える問題点

・外来種の増加…生き物、植物共に環境の違った外来種が存在することで、ガラパゴス本来の生き物、植物に影響が出てしまう。

・密漁…ナマコ漁は時期や漁業区域を設定して規制しているが、アジア地域への輸出するための密漁が後を絶たない。密漁線が仕掛けたはえ縄にかかるサメや、大量に押収されるサメのヒレがその対象。

・人口増加…人口増加によるゴミの山に集まるイグアナ。野生動物と自転車の衝突事故。など。



参考

小林克己著 『絶対いつか行きたい世界遺産ベスト100―「地球の宝物」に出会える本』  三笠書房   2008年3月27日

伊藤秀三著 「ガラパゴス諸島―世界遺産・エコツーリズム・エルニーニョ」  角川選書  2002年8月

藤原幸一  「沈みゆく方舟 ガラパゴス」  講談社プラスアルファ文庫  2007年9月20日

社会法人日本ユネスコ協会連盟 http://www.unesco.jp/


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