グローバリゼーション12

出典: Jinkawiki

グローバリゼーション(globalization)という英単語は、「グローブ」(「球形」あるいは「地球」の意)、その形容詞「グローバル」から派生した言葉で、「地球規模化」、「地球一体化」と訳されることが多く、1990年代以降に一般的に広まっていった。この言葉は、経済・金融だけでなく、政治・社会・文化にまでかかわってくる現象のことである。これの原動力となっているのは世界貿易の拡大、株式市場や為替相場の競争激化、多国籍企業やその大型吸収合併などである。

参考  『グローバリゼーションとは何か』(2002)伊豫谷 登士翁  発行所平凡社新書  


グローバリゼーションと経済

多国籍企業のグローバル化 現在世界にある4万社近くの多国籍企業のほとんどがアメリカ、ヨーロッパ、日本から進出している。そのなかには、数万人の社員をかかえ、数百億ドルの年間売り上げを誇っているところもある。しかし、こういった事態を危険視している人々もいて、上位2000社に焦点を当てている。その内容というのが、これらの企業は国家主権や国民の安全に脅威を与えるだけでなく(例えば「モンサント社」は遺伝子組み換えトウモロコシの技術によって世界の農業・食糧を支配しようとしているとの批判など)、有害物質をまきちらしたり(化学薬品メーカー「ユニオン・カーバイト社」)、「ジャンクフード」を普及させたり(「マクドナルド社」)しているということである。これらの企業は、地球上のあらゆるところで資源を奪取し、多大なる権限を得て、世界を広大な工場に見立てて巨大な収益をあげている。 *グローバル多国籍企業の出現 多国籍企業ははるか昔から存在していたが、80年代から90年代にかけて飛躍的に拡大したのには2つの理由がある。まず量的な変化として、工場の買い取り、子会社の創設とともに外国への直接投資が増えたことである。次に、質的な変化は、地球規模での生産やコンセプトを組織化しようとする企業が出現してきたことである。


グローカリゼーション

情報やコミュニケーションの新技術のおかげで、多国籍企業と平行して多くの中小企業も成功することができた。そして、小さな家族的企業や伝統的な職人の集団が直接世界と結びつくことによって、国内の資源や協力体制を活用しながら、多国籍企業が陥った窮地を脱することが出来ている。このようにグローバリゼーションによって、地域が国家を超えて連携する現象を「グローカリゼーション」という。


参考文献  『グローバリゼーションの基礎知識』(P、9~10、34~37)  ジャン=クロード・リュアノ=ボルバラン、シルヴァン・アルマン著   杉村昌昭訳   2004年2月30日発行 発行所作品社

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