サドベリバレイ校

出典: Jinkawiki

サドベリバレイ校

アメリカのボストン郊外にある私立学校。1968年に創始者であるグリーンバーグ夫妻を筆頭に、これまでの学校教育に疑問を持つ親たちの協力により設立されたアメリカのオールタナティブ学校の一つである。4~18歳までの子供たちが通っており、幼稚園年長から小・中・高校までの歳の約200名の生徒が一つの学校に集合している。生徒200人に対して専任のスタッフは4,5名程度である。「人には知的好奇心が備わっており、完全な自由の中でこそ発達する」という基本理念を持ち、外的強制は阻害要因の一つであるとされている。必要なのは内的要因であり、自分自身が求めたことを深く追求していくことに重きを置いている。

サドベリバレイ校の特色

1960年代は世界各地で「政治の季節」であったが、それは教育にも影響して、特にアメリカでは、従来の教育的考え方とずいぶんと異なる新しい学校が続々と生まれた。しかし、その多くは衰退してしまったように思われるが、サバベリバレイ校は一校だけだったが、今では30校を超える共通の理念をもった学校が設立され、発展している。 その特質はふたつにまとめられる。第一に、決まったカリキュラムはなく、学校でやることは自分で決めること。第二に、生徒やスタッフが平等の立場で運営を決めていくことである。第二の特質は明らかにサマーヒルの原則を受容したと言えるが、第一はサバベリバレイ校のユニークな特質といえるだろう。何しろ4歳から18歳までの幼稚園から高校までを含んだ学校であるが、一切カリキュラムがないのだから、どんなフリースクールよりも「自由教育」を実践していると言える。

 日本にあるサドベリバレイ型の学校 

◇長野県 いいづな学園グリーン・ヒルズ小学校 平成17年4月開校。児童数約40名。 構造改革特区により設置された学校で、イギリスのサマーヒルやアメリカのサドベリバレイをモデルにした学校である。もろもろの不合理な強制や強迫観念から子どもたちを解放して、自由で幸せなかけがえのない少年期を作る場所となることを目的としている。 <基本方針> 1.子どもの感情・知性・人間のいずれにおいても、自由と自己決定を大切にする。 2.生活から離れた抽象的な知識よりも、手と体を使い体験から学ぶ本当の知恵を大切にする。 3.子どもも大人も同じ一票。互いに尊重しあい、共に生きる喜びを大切にする。 4.教師の権威にたよるのを避けるため、「先生」はいません。子どもも大人も名前または愛称で呼び合う。 5.進学のための学校ではありません。学校選択など進学指導はしません。自分の人生を自分で選び取る意気と力を育てる。 ◇長野県 伊那小学校 明治5年に創始されて以来、数々の優れた実践を積み重ね、戦後日本の教育界に新風を吹かせてきた学校である。児童数750名。 昭和31年度から、従来の通知票が廃止され、期末懇談会を新たに設け、一人ひとりの子どもについて、学業・性格・行動・身体など、日々に歩んでいる生き生きとした姿を中心に、父母と直接話し合うようにした。これは、成績を家庭に知らせないのではなく、むしろもっと具体的に話して、家庭での指導と学校での指導が一体化していくことを意図してなされたものである。 また、動物を飼うことを軸とした総合学習を20年以上続けており、更に戦後の新教育の流れを組んでいるという点では、生活教育を50年続けている学校である。

参考HP http://blog.livedoor.jp/wakei_oot/archives/2005-08.html

    http://www.ina-ngn.ed.jp/~inasho/

    http://iizuna-gakuen.ed.jp/greenhills-es/top.html

(投稿者 SHI)


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