ハーバード大学の生活

出典: Jinkawiki

ハーバード大学の学生は表現力に富んでいるといえる。授業の中では討論形式が主であり、自分の筋道がとおった意見が言えないと、まわりから反論されてしまうのが通例である。授業自体にも積極制が求められており、発言が少ないと成績が落ちてしまう。 また奨学金や就職にまで影響する場合も多いため、発言が苦手な生徒も積極的に発言する。 自由な表現は授業中だけではない。例えば、期末試験に近くなると学生達はストレス発散のために全裸で庭を走るプライマル・スクリーム(原始的叫び)という行事がある。 また、性的な虐待を受けた学生が年に一度集まりダーティーランドリープロジェクトを行っている。このプロジェクトでは性的な虐待を受けたことに対して苦痛を表現したいという気持ちを元にしている。そこで辛い思いをした人同士があつまり、その時の経験や体験を自分の服に書き、キャンパスの中心に竿をたて竿の間のひもに自分の服を干す。こうすることで、周りの人に意思を発信するのである。


ハーバードではボランティア活動を重視している。学生達は大学からもらった手当でホームレスの面倒をみたり、老人ホームで音楽演奏会をおこなったり、貧しい生徒をキャンパスに招いて無教えたりしている。PENというボランティアグループでは移民達に英語の授業を行っている。教師はみんなハーバード学生で週に1回授業を行っている。

学生達と職員でレッツ ゴーという人気のある旅行ガイドを作成している。編集と取材の仕事はすべてハーバードの学生と新卒が担当している。毎年180人程度のアルバイトが取材に趣き、発見や感想を編集者に報告している。 アルバイトする学生としては無料で外国を探検することができ、編集担当の学生としては「レッツゴー」が売れれば仕事体験と同時に収入もはいる。

ハーバード大学の入試では、志願書とともにSATⅠとSATⅡという統一試験の点数表を提出しなければならない。SATⅠではライティング・リーディング・数学、SATⅡは英文学、物理学、アメリカ史、世界史、ラテン語、スペイン語と分かれており、その中から3つを受けなければならない。 しかし、たとえ満点の点数をとったとしても、合格するとは限らない。大学側は統一テストでは志願者の筆記試験の成績しかわからないためである。つまり、人柄や性格までは知ることが出来ない。課外活動は何をやってきたのか、高校の成績はどうかを総合的に見て勉強の意欲性、実践力を計り、合否を判断する。

ハーバードでは日本の東大のような浪人生の数を抱えていない。ハーバードに、浪人してまで入るメリットが日本の大学と比べて少ないからである(就職を保証されていないため)。  しかし、浪人生がいないわけではない。大学はウェイティングリストの中から20人ほどどの学生を一年間待たせて入学させている。この生徒達はZリストの学生と呼ばれている。 Zリストの作成の意義として表向きは一年間の間にいろいろな体験をしてもらい、入学した後に一年間の体験をいかして様々な見地を見せて欲しいというものであるが、実際にはこの学生達の家族がハーバードに対して高額の寄付をしており、もし、息子、娘の入学を断ると、その親の寄付がなくなってしまうため、つまり財源の確保のためと言われている。

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参考文献

ベンジャミン・トバクマン. (2008). カルチャーショック ハーバードVS東大. 大学教育出版.

渡部哲光. (2000). アメリカの大学事情. 東海大学部出版界.


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