フィンランドのサウナ
出典: Jinkawiki
サウナは約1500年前からフィンランドにあると言われている。昔は麻の乾燥や肉を燻製にするためなどに使用されていた。サウナの原型としてスモークサウナと呼ばれるものがある。これは熱気の変わりに煙を室内に充満させるものであった。薪で温めるので、入れるようになるまで8時間もかかる。このように時間はかかるのだが、スモークサウナは今でも人気はあるという。 フィンランドでは、3人に1人はサウナを持っていると言われている。日本で言えばお風呂に相当するという。日本のお風呂、フィンランドのサウナ、アメリカ原住民のホットバスなどはいずれも古くから知られている心と身体の健康法であるが、昔フィンランドでも浴槽付き住居があった。しかしフィンランド人はサウナを好んで、お風呂に入る習慣はないため、現在ではあまり浴槽付き住居は見かけられない。先に述べたように、ほとんどの家にはサウナがあるとうことだが、マンションなどで部屋にサウナがなくても共同サウナがあり、曜日、時間などで分けられていて、週に2回程度皆にサウナの順番が回ってくるようになっている。またサマーコテージを持っている人が多く、コテージには必ずサウナがついている。サウナは、フィンランド人にとって、家庭でも、ホテルでも、スポーツ施設や公共施設でも、日常的に利用され、身体の疲れを癒すだけではなく、心身をリラックスさせてくれる。一日の終わりに家族が共に過ごす団欒の場であり、人々のコミュニケーションの場ともなっているのである。 日本では家にサウナを置いているところは少なく、皆が利用するお風呂屋やスポーツクラブ等の施設に設置されているのが一般的であり、毎日サウナに入るほど主流になっているとは言えず、フィンランドとは大きく異なっている。フィンランドのサウナは、最近では電気式のものが普及している。これは30分ほどで温かくなる。サウナでは、ストーブの上の熱くなったサウナストーンに水をかけて発生する蒸気(ローリュ)を浴びながら、白樺の若い枝葉(ヴィヒタ)でからだをたたいて発汗を促す。サウナの中はマイナスイオンで一杯である。さらに入浴後、ほてった身体で水に飛び込むのがフィンランド式健康法で湖畔のサウナでは夏は湖に、冬は雪の中に飛び込む。