フォルケホイスコーレ9
出典: Jinkawiki
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概要
フォルケホイスコーレ(Folkehoejskole)とは、デンマーク国民の父と呼ばれるグラントヴィによって提案された北欧独特の成人教育機関である。ほぼ宿制である。語義的に「民衆の大学」と意味する。大学といっても大きな総合大学(University)と捉えるよりも、小さなカレッジ(College)と捉えた方が良い。当初は、大学が普及する以前の高等教育の変わりになる場所として機能をしてきたが、現在では、大人が教養として学ぶ場所になっている。2008年現在で、フィンランドに約90校、スウェーデンに160校、ノルウェーに77校、デンマークに76校のフォルケホイスコーレがある。
特徴
第1に、試験が一切ないことである。個性を重視した結果である。試験がないため、18歳以上であったら国籍を問わずに誰でも学べるが、授業はデンマーク語で行うため注意したい。第2に、寄宿制であることだ。生活や食事を共にすることにより、机に向かって勉強するだけでは得られないものを得ることが可能になる。第3に、修了書、卒業証書は原則なく、資格もとることが出来ない。学ぶことに重きをおく学習志向型の傾向が強い。ただし、大学入試のポイントは得ることは可能である。第4に、学習期間が最大で10ヶ月である。他にも12週、16週などといったコースもある。第5に、学ぶ領域が広いことである。人文科学系、芸術、体育スポーツを中心として、多種多様の科目を学ぶことが出来る。第6に、学費が、授業料、寄宿料、食費などを含めて1ヶ月約10万~約12万である。
目的
フォルケホイスコーレは、趣味や実益を伸ばすことを目的とはしていない。「生きた言葉」による「対話」や「共生」を通して、判断力や、対人スキル、自己実現の道を見いだすことなどが目的としてあげられる。
日本のフォルケホイスコーレ
戦前の日本では「国民高等学校」として加藤寛治によりいくつか作られた。また、内村鑑三や賀川豊彦はグルントヴィから影響を受けていて、その弟子の松前重義がフォルケホイスコレを見習って東海大学を設立した。しかし、このような大きな教育機関ではなくて個人でおこなう小さい学校の方がデンマークのフォルケホイスコーレに近い形である。
参考文献
フォルケホイスコーレ入門 http://www.folkehojskole.jp/honmon.html
フォルケホイスコーレとは http://www.asahi-net.or.jp/~pv8m-smz/society/hoeskole.html
投稿者 mh