フォルケホイスコーレ21
出典: Jinkawiki
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フォルケホイスコーレ
フォルケホイスコーレはデンマークにおける市民大学のようなものだ。春の三ヶ月コースと冬の六ヶ月コースがある。ただ、交渉次第では二週間ほどの日程でも受講をすることができる。授業は15人ほどずつのグループで行われている。17歳以上であれば国籍や宗派など関係なく誰でも参加が可能である。参加する人たちの多くが生きるための発想を得たいと考えている。 フォルケホイスコーレに通う生徒のほとんどが寮で生活をしている。この寮には生徒だけでなく、先生も住んでいる。すべての教員が寮に住んでいるわけではないが、寮に住んでいない教員のほとんどが校舎の近所に住んでいる。これは生活上のさまざまな相談に教師がのれるようにしているからだ。こうしたいつでもどこでも相談が乗れる環境ができている。住まいだけでなくハウスミーティングなどで生徒同士の交流を深めることが可能であり、コミュニケーションの機会が多くある。交流を重視する姿勢は授業にも出ている。フォルケホイスコーレの授業科目は実践的で活発的なものであり、二人以上が関与する共同性がある。
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デンマークの教育方針とフォルケホイスコーレ
デンマークの教育方針に関してデンマーク国立教育大学教授ペア・シュルツ・ヨオンセンは次のように述べている。 『子どもに社会的責任をとらせることが、青少年の社会参加であり、それが青少年の自立を育むのだ。これがデンマークの教育の特徴である。』 デンマークの教育には子どもの自立心を養うことが特徴となっている。幼い頃から自分で学びたいことを考え決定する積極性が養われていた。こうした学びに対す姿勢が大人になったときにフォルケホイスコーレへの参加を積極的なものにしている。
[参考文献]
夏目孝茂(1993)『「生」を見つめる教育 デンマークの市民運動・市民大学に学ぶ』星雲社