ホームヘルパー

出典: Jinkawiki

ホームヘルパーの歴史

 ホームヘルパーという呼び名が一般的になったのは最近のことである。しかし、実質的にサービスを開始したのは、1956年の長野県による「家庭養護婦派遣事業」がはじまりで、自治体や各市区町村にある社会福祉協議会が福祉のサービスとして、各家庭に奉仕員を派遣し、生活保護を受けている人や一人暮らしの高齢者の介助や介護を行ったものが始まりである。

 その後、国が福祉サービスを行うことを奨励して、1962年に「家庭奉仕員制度設置要綱」を定めました。これによって国庫補助対象の福祉事業としました。実際にホームヘルパーという言葉を使い始めたのは、1989年に制定された「高齢者保健福祉推進十ヵ年戦略(ゴールドプラン)」ができた頃からであり、その後、家庭奉仕員という名称を使わなくなっていった。1990年に福祉関係八法の改定により、ホームヘルパーサービス、ショートステイ、デイサービスが在宅福祉三本柱として老人福祉法に法定化されてから、都道府県、市区町村にも老人保健福祉計画策定が義務づけられた。1995年には「ホームヘルパー24時間対応制度」が導入され、2000年に介護保険制度が実施されたことに伴ってホームヘルパーは訪問介護員とも呼ばれるようになった。


ホームヘルパーの資格

 ホームヘルパー資格を取得するためには、厚生労働省から指定されている講習を修了しなければいけない。しかし、検定試験や国家試験を受けるわけではなく「ホームヘルパー資格取得講習」を修了することが、 ホームヘルパー資格を取得する唯一の方法である。「ホームヘルパー資格取得講習」は、通信制により講義のカリキュラムを自宅で学ぶことが出来るのが特徴的である。その後、講義科目を終えたら自宅の近所にある教室や学校で実習を経験し、 実際の福祉施設などに実務を学びに行きます。もちろん、通学制として直接「ホームヘルパー資格取得講習」の講座を受講することもできる。自分の生活スタイルに合わせてどちらにするか選択することができるが、「ホームヘルパー資格取得講習」の決められたカリキュラム時間を全て終えなければホームヘルパーとして登録することはできなくなっている。他の福祉資格とは異なり受験日が存在しないため、比較的取得しやすい資格の1つに挙げられている。


仕事内容

 ホームヘルパーの仕事は、主に3つの業務に分けられます。

①ホームヘルパーの業務:生活援助 これは利用者の生活サポートをすることが目的で、食事の支度・掃除・洗濯・買い物などを行います。

②ホームヘルパーの業務:身体介護 これは利用者の生活上の身体的負担をサポートすることが目的で、入浴介助・食事介助・排泄介助・通院やリハビリの付き添いなどを行います。

③ホームヘルパーの業務:相談業務 これは利用者側の介護や生活・身体上の相談に対するアドバイスや提案をします。

 利用者の家族と連携して、身体介護だけ、生活介助だけ、というように部分的に業務を行うことが大切である。ホームヘルパーと言ってもさまざまな業務内容があり、利用者が肢体不自由であった場合は、当然豊富な知識と経験が必要になってくる。

参考文献:『介護・福祉の仕事をめざす』深見悦司 成美堂出版 2005

      『社会福祉基礎』山崎美貴子 村川浩一著 実教出版 2003

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