マルタ会談
出典: Jinkawiki
マルタ会談
ブッシュ米大統領とゴルバチョフ・ソ連最高会議議長(共産党書記長)は1989年12月2、3両日、地中海の島国マルタ共和国で会議した。ブッシュ米大統領にとって、初めての米ソ首脳会談であった。両首脳はあらかじめ課題を定めることなく、世界情勢の現況や米ソ2
国間問題などに自由な意見交換を行った。この会談を機に44年続いた冷戦は終戦を迎えた。
ゴルバチョフ議長の推進するペレストロイカ(改革)路線が東欧諸国にも波及し、激しい民主化運動が進む中で行われた会談だけに、欧州の新しい政治秩序の構築が話し合いの焦点となった。それに、通常兵器と核兵器の軍縮問題にも協議は及んだ。とりわけ、第二次世界大戦後の「ヤルタ体制」の見直しを真正面から議論をした場として、マルタの米ソ首脳会談の意義は大きく、歴史にとどめることになるであろう。
2日間の会談を終えた両首脳は3日、会談場となったソ連客船マクシム・ゴーリキーで共同記者会見を行った。米ソ両首脳が共同で会見に臨むのは初めてのことで、80年代半ばから続いている両国の緊張緩和(デタント)がいよいよ定着しつつあることを印象づける十分な演出ともなった。
この会見で、両首脳は、冒頭の10分間ずつ声明を読み上げ、会談が「大きな成果を得た、成功したものであった」と強調した。
参考資料 資料 政・経 2011 東学
投稿者 KK