不適応行動
出典: Jinkawiki
不適応行動とは、社会的環境に、あるいは自分の精神の内界に適さない行動や反応のこと。一般的に、非社会的行動と反社会的行動の2つに分類される。
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非社会的行動
自分の社会的な立場を無視した、個人的・消極的な行動によって、接的社会に悪影響を与える行動。 極度の引っ込み思案や、不登校、緘黙などの情緒的な問題は非社会行動に分類される。 社会の秩序を乱そうという意図をもたず、むしろ過剰に社会的に適応しようとする傾向により 社会的不適応のみにあらず、自己不適応に陥るケースもある。
不登校は、登校したい又は登校しなければならないという気持ちを持ちながらも、登校できないで 心理的苦痛を体験している状態である。様々なタイプがあり、統一的な見解を導くことが難しい。 様態、不登校理由、経過、年齢、精神医学的な基準などから分類を試みている。
緘黙は、正常な言語能力をもちながら心理的原因によって話すことができなくなる症状のことである。 生活のすべての場面であらわれる症状を全緘黙といい、家族や親しい友人の前では普通に話すが、 知人や先生の前では話せないなどの徳的の場面でのみ話せない症状を場面緘黙という。 一般的に場面緘黙の症状の方が多い。幼稚園や保育園への入園児や、小学校入学時から比較的長期に わたって症状が現れることは学校緘黙という。 異常に高まっている緊張を解くには、叱責を避け、子どもの世界を理解して信頼関係を形成する必要があり、 加えて積極的に適応するためのソーシャルスキルを身につけさせることが有効であるとも言われている。
反社会的行動
意図的に社会の秩序を乱したり、道徳・倫理的規範を無視する行動。暴力、放火、殺人、いじめ、万引きなど 社会全体に共有されている価値体系からの逸脱行動で、狭い意味では非行・犯罪行動を意味する。
スチューデント・アパシー
青年期、特に大学生にみられる不適応現象。無感動、無関心、無気力を特徴とし、特別の理由がないのに学習活動や社会への関心、意欲を失ってしまう。学業や仕事などの重要な社会的役割を避けつつも、サークル活動や趣味、アルバイトなどの副業には熱心である退却神経症も提唱されている。近年は全面的な退却を特徴とするひきこもりが増えているといわれる。
参考文献
谷島弘仁「学校カウンセリング」 おうふう