仏教4
出典: Jinkawiki
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概要
インドのクシャトリア「釈迦」(ゴータマ・シッダールタ)を開祖とする宗教である。仏陀(ブッダ:仏、目覚めた人)の説いた教えである。その教義は、苦しみの輪廻から解説するのを目指している。「仏」、その教えである「法」、その実践者である「僧」からなる三宝を中心に組織されている。
宗派
・部派仏教(アビダルマ仏教)…釈迦や直弟子の伝統的な協議を守る保守派仏教。戒律の解釈の違いから上座部と大衆部に分裂した。
・上座部仏教…自ら修行する出家者のみ救済を得ることができるという考えの宗派。
・大乗仏教(北伝仏教)…人は他者により済度されることが可能で、一般民衆や非出家者も救済できるという考えの宗派。
・密教(後期大乗仏教)…仏教のヒンドゥー化。ヒンドゥー教の一派であるタントラ教の教義を取り入れた。修行は、口に呪文(真言、マントラ)を唱え、手に印契を結び、心に大日如来を思う「三密」の独特なスタイル。
仏像
・如来…目覚めた者、真理に到達した者、悟りを開いた存在。釈迦如来、薬師如来、阿弥陀如来、大日如来など。
・菩薩…仏果を得るため修行中の存在。すでに悟りを開いているが、衆生決度のため現世に留まる者。観音菩薩、地蔵菩薩、文殊菩薩など。
・天部…由来は様々だが、インドの在来の神々が仏教に取り入れられ仏を守護する役目をもたらされた者。四天王、毘沙門天(多聞天)、吉祥天、大黒天、弁才天、梵天、帝釈天など。
・明王…密教特有の尊格。大日如来が難化の衆生を教化するため憤怒の相をもち化身した者。不動明王、愛染明王など。
伝統的信仰と実践
ブッダの教えの本質は、「四諦」(4つの聖なる真理)に要約される。
1.生とは不可避的に苦しみである。それは不完全で思い通りにならない。
2.苦しみは欲望から生じる。
3.苦しみを滅する境地がある。
4.この境地に至る道がある。
さらに、ブッダは苦しみをなくす道として「八正道」を提示する。
1.正見:正しい理解
2.正思惟:正しい考え
3.正語:正しい言葉
4.正業:正しい行為
5.正命:正しい生活
6.正精進:正しい努力
7.正念:正しい精神集中
8.正定:正しい瞑想
ブッダは、苦しみを非常な細部まで見つめすべては移り行き変わらぬものは何一つないという結論に達する。
仏教の現在
21世紀の今日、仏教は西洋の教養層のあいだで広範な関心を集めている。例えば、フランスで仏教は「新宗教」として最も人気がある。ボストンを本拠とするある出版社は、チベット仏教関係だけで50冊以上の本を出している。現代仏教に広がりつつある別の側面として、女性にも出家者、教師としての地位を取り戻そうという動きがある。
参考文献
21世紀の宗教(2005) 蓮池隆広訳 春秋社
H.N くまぺでぃあ