外国人看護士・介護士
出典: Jinkawiki
日本の人口が減少してきている現在、労働力不足や社会保障費の増大、財政再建のこんなんといった問題が出てくる。国連人口部によると、日本は生産年齢人口の減少を補うために、毎年61万人の移民を受け入れなければならないと推測している。この日本の少子高齢社会において、介護士などの人材を確保することが課題となっている。しかし、介護の現場状況をみると、ほかの職業に比べ離職率が高かったり、人材不足が生じていたり、国家資格を取得していても、実際に現場で働いていない人が多いなどの問題がある。このことから、現在、外国人看護士・介護士の受け入れが始まっている。
外国人看護士・介護士受け入れまでの流れ
2006.9月 小泉首相、フィリピンと経済連携協定(EPA)合意 →2年間で介護士(600人)と看護士(400人)の計1千人の受け入れ
2007.夏 安倍首相、インドネシアと経済連携協定(EPA)合意
2008.夏 インドネシアから初の看護士、介護士、約200人の受け入れ
2009.5月 フィリピンから看護士、介護士、約280人の受け入れ
2010.秋 タイからの受け入れを合意するか検討中
日比EPA
フィリピンとの協定において合意されたフィリピン人看護士・介護士の受け入れ枠組みは、看護士・介護福祉士の資格取得を目的とする一時滞在を許可するものである。具体的にみると、日本の資格取得を目的とする看護士・介護福祉士の国家試験コースと介護福祉士養成施設コースの2つがある。
○看護士・介護福祉士国家試験コース
<候補者の選抜>→<入国・滞在>→<日本語研修・看護介護研修>→<就労・研修>→<国家試験受験>
○介護福祉士養成施設コース
<候補者の選抜>→<入国・滞在>→<日本語研修>→<養成課程受験>→<国家資格取得>
このような条件付きの受け入れ枠組みは、日本の外国人労働者受け入れ政策において、弁護士などいままで専門技術職の高度人材として分類されていない資格労働者についての受け入れ枠組みの先行事例となる。
参考資料
・「異文化間介護と多文化共生~誰が介護を担うのか~」 川村千鶴子 ソン・ウォンソク 2007 明石書店
・「介護・家事労働者の国際移動」 九場嬉子 2007 日本評論社
・厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/
MUM