学級規模
出典: Jinkawiki
学級規模の歴史
学級規模とは、アメリカでは"Class Size"と言い換えることができる。29世紀の初頭、移民の流入、工業化と都市化によって、都市には「学年制」を敷いた規模の大きな学校が登場してきた。そこでは、50人を超える学級規模であった。しかし、地方では、依然「ワン・ルーム、ワン・スクール」であった。1960年に入ると、スクールバスの導入によって、こうした小規模学校が急速に統廃合され、「学年制」を敷いた規模の大きな学校に変わり、学級規模も大きくなっていった。こうした状況の中で、70年代には、教育活動の「個別化・人間化」への関心が高まり、それに伴って、学級規模が問題として注目されるようになった。教育の地方分権が確立しているアメリカでの実際の学級規模は各地の教育委員会と教員組合との「雇用契約」の中で決定されてきた。彼らが得た結論は「グラス・スミス曲線」としてまとめられた。この曲線は二つの腺からなり、第一の腺は学力に関するもので、学級規模が「20人以下」になると、学力は顕著に向上するというものである。第二の腺は「教室の安定度、教師の満足度」に関するもので、学級規模が「30人以下」になると、安定度や満足度が高くなるというものである。
一学級あたりの規模の関係性
一学級での児童の規模の関係を調べた結果、次のような効果が表れた。 より早く小規模学級に属し、かつ、より長く小規模学級で学んだ子どもたちに、大きな教育的な効果が見られた。readingのテストでは、規模の大きい学級に比べ4.4ポイント、Mathematicsのテストでは4.6ポイントの差が出たのである。子どもたちの学習効果を上げるには少人数での学級で指導を行うことが効果的である。
参考文献 「学習集団の規模とその教育効果についての研究」加藤幸次編著
「明日をひらく30人学級」かもがわブックレット 八尾坂修編著