感覚器

出典: Jinkawiki

目次

感覚器とは

刺激(情報)をキャッチする、いわゆるアンテナの働きをしているのが感覚器である。感覚器には、光、音、味、におい、触、温度などの刺激に対応する器官として、それぞれ、目、耳、舌、鼻、皮膚などがある。いずれの感覚器にも、受容器細胞という独自の細胞(感覚細胞)があり、刺激を受けると電気化変化を起こし、その興奮が知覚神経(感覚神経)を経て、大脳のそれぞれの感覚の中枢に伝えられ、ここで初めて感覚として成立するしくみになっている。

五感とは

視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の5つは、体の外部環境を感じ取る働きをしており、一般に五感と呼ばれている。その他、感覚には、圧覚、温度覚、痛覚、筋肉の伸張などを感じ取る筋覚や、内臓の痛みを感じ取る内臓痛覚などがある。五感は、いずれも他人と共有できる感覚だが、痛覚は、本人にしか分からない孤独な苦しみである。

第六感

ひらめき、直感、俗に「勘」といわれるものは、理屈では説明がつかないが、普通、第六感と呼んでいる。五感などがそれぞれの感覚受容器による、なんらかのしくみによっているのに対して、第六感はそういう特定のルートを持たない一種独特な第六番目の感覚というわけで、第六感といわれるのである。

視覚

片目で物体を見ると内側に鼻があり、両眼で見るよりも視野が狭くなり、視神経円板に対応する部分は見えない(盲点)。また、片目では物体の奥行(立体感)や遠近が捕らえにくくなる。このように目は2つあることで、広い視野(約210度)が得られるとともに立体感がはっきりする。つまり、ある1つの物体を見ると、左右の眼では見る角度が微妙に異なるため、網膜上の結像に多少のズレが生じる。このズレが、大脳皮質の視覚野で単一の像に融合処理され、立体感として確認される。

味覚

味覚器は、嗅覚器と同じく独立した器官はなく、消化器としての口腔、特に舌にある。味覚はうまい食物を見つけ、有害物を識別するだけでなく、食欲を高めて消化液の分泌を促すなどの働きも持っている。味覚は、酸・塩(鹹)・甘・苦の4種の基本味に区別される。4種の味覚に対する感受性は、舌の部位によって異なることが知られている。甘味は舌の先で、苦味は舌の根元で、酸味は外側縁で、塩味は舌尖と周縁で最も感じる。ふつう私たちが、感じている食物の味は、これらの4つの味覚と、他に温度や舌ざわりなどの感覚を総合したものである。味覚は、嗅覚と同様に個人差が大きく、年齢、性、精神的・肉体的条件、気候風土の影響も受ける。特に温度による影響は著しいものがある。er

参考文献

新訂 目でみるからだのメカニズム 堺 章 医学書院 2000年

http://www.lab.toho-u.ac.jp/med/physi1/sensory/sensory11,12/sensory11,12.html


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