日本とデンマークの家庭教育の比較
出典: Jinkawiki
自立心を育む
自立心は子どものころから教えていかなくてはならない。デンマークでは、国民学校を卒業する15~16歳には自立がある程度完成されているのだ。しかし日本の高校生は親に何でもやってもらえると思っている人が少なくない。ここに差があるのである。その顕著な例として「お弁当」が挙げられる。日本では高校生になっても、社会人になってもお弁当を作ってもらっている人がいる。その反対にデンマークでは、ほとんど自分で自分のお弁当を作る。それは6歳くらいから始めているのだ。もし、朝寝坊をしてお弁当を作れずに学校に行った時には教師がその子のお弁当をすぐに手配したり、何か食べ物をあげることはないという。自分で取った行動によって起こる結果、それは自分で責任をとることが当たり前である。このようにしてデンマークの子どもは自立心を学んでいく。
反抗期と発展期
親が決めたことに子どもが従わない時期がある。その時期を日本は反抗期というが、デンマークでは発展期と理解している。子どもが親から勧めたことに従わず、自分のやりたいことを示したとき、本来であればそれを認めるべきだ。しかし日本人はそれを反抗期と捉え、なかなか子どものやりたいことを認めない傾向にある。デンマークのようにこれを発展期と捉えたらどうだろうか。親は様々な選択肢を与えるが、結局の決定権は子どもにあるのだ。親が発展期と捉えることで子どもは自己認識を深め、自分の将来についてよりよく考えることができるのである。
学歴で人生の善し悪しを決めない
本来、学校と保護者が協力して、子どもの意思を尊重して、子どもを伸ばしていくように教育しなければならない。しかし日本の親の中には子どもの将来つく仕事を決めたがる親がいる。一方で、デンマークにはそのような親は、現在ではほとんどいないのである。なぜならデンマークの親は、勉強で人生の善し悪しが決まるとは思っておらず、子どもに合った人生を歩んでもらうことを何よりも願っているからだ。社会で必要なのは学歴ではなく、様々な技術を身につけた実力であると認識することが大切である。
参考文献:格差と貧困のないデンマーク 千葉 忠夫
nnna